ブルヴァイラーの粘板岩 | 緑家のリースリング日記 ~Probieren geht über Studieren~

ブルヴァイラーの粘板岩

海底に堆積し、高圧下で泥岩に固化した非常に細かい粒子の粘土泥塊が

地殻変動の圧力により褶曲が形成されて、その一部が地表に露出する。

約4億年前のデボン紀に形成されたこの粘板岩の大きな堆積物は、プファルツ地方にはほとんど存在しないが

ジーベルディンゲンから僅か数km離れたブルヴァイラー(Burrweiler)の辺りに約8haだけ存在するのだそうな。

 

ハンスヨルグ・レープホルツがこの土地を取得したのは数年前のことで

これにより現在プファルツで稀少なこの土地は、レープホルツ醸造所がほぼ独占する形になっている。

その内訳は、VDPグローセ・ラーゲであるブルヴァィラー・シェーヴェァ(Schaewer)約7haと

6ha弱あるVDPエアステ・ラーゲ、アルテンフォルスト(Altenforst)のうち0.12haを所有しているとのこと。

 

これら2つの畑からのオルツヴァイン、2021年産ブルヴァイラー・リースリング・トロッケン「フォム・シーファー」。

 

 

黄金色がかったやや暗い色調のレモンイエロー。

アプリコットやリンゴを思わせる瑞々しい果実の香り、僅かに桃もあるか。

仄かにフローラルなニュアンスも感じられるが、閉じつつあるのか香りは大人しめ。

 

香りに違わないジューシーな果実味で、レープホルツのワインにしては珍しく若干残糖多めに感じる。

酸はシャープで伸びも良いが、輪郭がやや丸みを帯びているせいか舌にはさほど攻撃的ではなく

ここでも舌に軽い残糖感。

ちょっと埃っぽい苦汁系のミネラル味と、草っぽいソーヴィニョン的な青いニュアンスも少々。

 

あまり雑色砂岩っぽくないミネラル感だが、さりとてモーゼル的なシーファーっぽさも感じない。

レープホルツのワインではあまりお目にかかった事のないタイプで斬新。

抜栓4日目。丸みを帯びた香りで、酸は伸びるがちょっとキレに欠ける。86/100

(過去のヴィンテージ→2020年産

 


2021 Burrweiler Riesling Qualitaetswein trocken - vom Schiefer -

Weingut Oekonomierat Rebholz (Siebeldingen/Pfalz)
A P Nr 5 069 105 0011 22,Alc 13%vol