ビュルクリン・ヴォルフの村名2本 | 緑家のリースリング日記 ~Probieren geht über Studieren~

ビュルクリン・ヴォルフの村名2本

明日は祝日で休みなので、今夜は久しぶりにのんびりとブラインドでも。

Dr. ビュルクリン・ヴォルフ醸造所の2021年産オルツヴァイン(村名)2本、ヴァッヘンハイムとルッパーツベルク。

 

 

さてまず1本目。

スクリューキャップ。軽く緑色がかったレモンイエロー。もう1本と色合いに殆ど差は無いが、極僅かに濃いか。

香りはスパイシーかつ若干フローラル。そのせいで果実は感じ取り難いが...リンゴ系かな。

ビュルクリン・ヴォルフに有りがちな派手さで、スワーリングすると僅かに硫黄系の鉱物のニュアンスが有る。

 

味わいもスパイシーでややケバい。果実味はこちらの方が肉付きで勝るが、総じてスマート。

酸は凝縮感が半端なく、周囲へと発散する傾向。ミネラル味には火打石のニュアンスが有って

決して抜けが良いとは思えず、土壌には砂岩より粘土や黄土の存在を強く感じさせる味わい。

舌の上には苦汁系の収斂味とともに酸とスパイシーな余韻が長い。時間とともにだんだん塩っぽい味わいに。

 

ちゃんと土壌感は利き分けられていた筈なのに、このケバさのせいですっかり分別を失ってしまったのだろう。
これはヴァッヘンハイムではなくルッパーベルクの方!😱

 

 

開栓2日目。派手な香りはやや和らいだものの、顕著な鉱物風味が印象的。85/100

(過去のヴィンテージ→2019年産2012年産2011年産

 

この村名リースリングには、ルッパーツベルクの特級畑や一級畑からの前収穫の葡萄と

畑の中の若い区画からの葡萄が使用されているが

大部分はガイスボェール(Gaisboehl)とホーエブルク(Hoheburg)からのもので、平均収量は50~55hl/ha。

残糖1.0g/l、酸量7.7g/l。

 

2021 Ruppertsberg Riesling Qualitaetswein trocken

Weingut Dr. Buerklin-Wolf (Wachenheim/Pfalz)
A P Nr 5 142 043 45 22,Alc 12%vol

 

*

 

同じくスクリューキャップ。こっちの方も、軽く緑色がかったレモンイエロー。

こちらは落ち着きのあるリンゴやアプリコット系の果実香で、僅かにミルキー。

派手な香りは全然無く、果実以外のニュアンスも嗅ぎ取れず。

 

スマートな果実味と良く伸びる切れ長の酸。

サクッと淡白なミネラル感はいかにも雑色砂岩土壌のリースリング的だが

骨格感があって若干火打石のニュアンスが有るような無いような。玄武岩とか石灰岩?

酸はシャープでどちらかと言うと発散する質感だが、前者に比べると相対的に収束している。

残糖はかなり絞られていて引き締まった味わい。

 

フォルストみたいな雰囲気やなぁ...なんて思いながら飲んでいたが、ヴァッヘンハイムと知ってビックリ。

確かに軽めの質感だけど、もっと岩っぽいニュアンスがあるような気がしたんだけどなぁ。🥴

 

 

開栓2日目。比べて飲むから余計にそう感じるのかもしれないが

爽やかな青い柑橘の風味が僅かにあって、透明感のある酸はシャープでキレが良い。

開栓4日目は引き締まったところが無くなってしまって、ちと凡庸。86/100

(過去のヴィンテージ→2018年2017年2016年2015年2014年2012年2011年2010年

 

因みにヴァッヘンハイムの畑の平均収量は45~55hl/ha。この村名ワインは残糖2.1g/l、酸量8.3g/l。

 

2021 Wachenheim Riesling Qualitaetswein trocken

Weingut Dr. Buerklin-Wolf (Wachenheim/Pfalz)

A P Nr 5 142 043 47 22,Alc 12%vol