夏に飲むべきリースリング
例年であれば今頃は地元のだんじり祭りを前に、どこからともなく太鼓の音が聞こえて来るものなのだが
今年はコロナ禍のせいですべて中止になり、おかげで物悲しいほどに街は静まりかえっている。
涼しくなったせいで稼業の方もようやく落ち着き、人並みの時間に帰宅出来るようになって喜ばしい限りである。
静かな秋の夜長のお供に、シュロス・ザールシュタインの2019年産リースリング・トロッケンを選んだ。
スクリューキャップ。薄いライムグリーン。擦り下ろしたリンゴの香り。
口当たりは軽い微炭酸感とともにジューシーな果実味とシャープな酸、金属的なミネラル味。
舌をチクチク刺す様な酸主体の攻撃的なバランス。アフターのホロ苦いミネラル味にやや洗練さを欠く印象。
秋にしみじみ味わうって感じではなく、夏の渇きを癒してくれるようなタイプ。
開栓3日目。初日よりも味わいに纏まりが感じられるが、酸はますますパワフルで伸びも良く、「らしさ」全開。
相変わらず舌にビリビリ来る外連味の無い酸。所々に蜂蜜を感じる。
開栓5日目になるとその蜂蜜感と酸にバラつきが生じてやや雑な造りだが、酒質に衰えは無し。85/100
(過去のヴィンテージ→2017年産、2008年産、2007年産、2006年産、2003年産、2002年産)
2019 Schloss Saarstein Riesling Qualitaetswein trocken
Weingut Schloss Saarstein (Serrig/Saar)
A P Nr 3 555 014 14 20,Alc 11%vol,11.00€