変に美味いから始末に悪い
うーん、結局コレに頼らざるを得なくなった訳だ...グリュンハウスの最も廉価なリースリング、「マキシミン」。
醸造所の御曹司、マキシミン・シューベルト氏の名を冠したこのアップフューラー物(所謂ネゴシアン物)は
醸造所とメールのやり取りをしていた2015年当時、担当者からの返信の文末にこの画像がよく貼ってあったので
2014ヴィンテージから登場した新しいアイテムである事はよく承知していた。
当初は特定の飲食店やワインショップに卸す限定品という位置付けだったのだろうか
何故か醸造所から送られて来るリストには載せられていなかったため手に入れる機会は無かったのだが
そもそも敢えて飲む必要性も感じていなかった、何しろアップフューラー物だからなぁ。(このあたり偏見の塊)
それが馴染みのショップで見かけて、つい出来心で買ってしまった2016が初めて口にした生産年だったという訳。
ところがどっこい、コレがそこそこ美味いもんだから却って始末に悪い。
先入観無しに飲んだら「モーゼル中流あたりの名家のご出身?」ってな味わいで、実にバランス良く造ってある。
今回2017年産を送って貰う際、懸案の「モノポール」が甘かった場合の保険として、2本紛れ込ませておいたが
どうやらそれは賢明な判断だったようである。今はアップフューラーであろうが無かろうが背に腹は代えられない。
スクリューキャップ。軽く緑色がかった薄めのレモンイエロー。グラス底に非常に細かい気泡が僅かに付着。
リンゴ系の果実香。なかなか肉付きの良い果実味と優等生的な酸の好ましいバランス。やや果実味が勝るか。
残糖は辛口の範疇(こうでなくっちゃ)。ミネラル味は程好いがグリュンハウスのリースリングとしては控えめ。
全体としてバランス良く、ケチの付け様の無い味わい。おまけにコスパも悪くないし。
1週間後に残り半分を飲んでみた。相変わらず酸もキリッとしていてバランスも良く、そつの無い味わい。
開栓9日目になってもフルーティーでそのバランスは崩れず、酒質に揺らぎ無し。
ちなみに親父とか嫁さんには結構評判良いんだよね、やっぱり。
「グリュンハウスらしさがこれっぽっちも無い」なんて文句言ってるのは、狭量なオッサンだけ。85/100
(過去のヴィンテージ→2016年産)
2017 Maximin Riesling Qualitaetswein
Maximin Gruenhaus GMBH (Mertesdorf/Ruwer)
A P Nr 3 536 074 2 18,Alc 11%vol,8.40€