酸の出入りを愛でる1本
今夜はザールのヴァインホーフ・ヘレンベルクの2016年産ロッホ・リースリング。
裾モノでありながらモストはアウスレーゼ級だという、マンフレッド・ロッホ氏の変態リースリング。
プラスチック製の黒いスクリューキャップ。軽く緑色がかった明るいレモンイエロー。細かい気泡が僅かに付着。
熟したリンゴ系の果実が香るが、香り自体は閉じ気味。僅かに鉱物のニュアンス。
果実味は中肉ながら、半辛口と辛口の中間レベルの残糖と伸びの良い凝縮された酸のバランスが良い。
柑橘の薄皮系のミネラル味。夏蜜柑とグレープフルーツの中間的な味わいで、後味がグレープフルーツ的。
グラスを重ねるに従って酸の主張が増して行く。
開栓3日目。グッと甘さが前に出て半辛口。ジューシーで疲れた身体に旨味が沁み渡る。
開栓6日目は酸の存在感が増して良い感じ。こうなるとまた辛口に近い味筋になるのが面白い。
尤も前年産に比べるとニュアンスの豊かさでは今ひとつかな。87/100 (過去のヴィンテージ→2015年産)
2016 Loch Riesling Qualitaetswein
Weinhof Herrenberg (Schoden/Saar)
A P Nr 3 553 0500 001 17,Alc 12.5%vol,12.90€