新酒の声を聞く今日この頃
いつものコースを歩いていると、見事に満開となった遅咲きの梅をチラホラと見かけるが
大半の梅の木は既に花が散って丸裸となり、密やかにも長かった梅の季節が終わろうとしている。
代わっていよいよ桜の季節の到来である。大阪では今日、桜の開花宣言が出たそうだが
遊歩道脇には早くも八分咲きと言わんばかりの木もあって、こんな所にもミクロクリマの妙を感じたりする。
ワインの方も、早いところでは2013年産の瓶詰めやリリースが始まっているというこの時期。
今頃になってようやく2012年産の裾モノ・トロッケンを開けていたりするのだが
これを飲んどかないと次には行けないってことで、アンスガー・クリュッセラート醸造所 のフォム・シーファー。
スクリューキャップ。緑がかったレモンイエロー。
香りは意外にもパイナップルがメインで、これに赤いリンゴや程好く熟したバナナ、そして黄桃など。
口当たりは柔らかめだが、程なく鋭利で攻撃的な酸がギューンと伸びて結構強烈。
飲み込んだ後も酸がしばらく口の中に持続するほど。
果実味は香りほどにはボリュームは無く、酸と比べるからかやや細め。
柑橘系のホロ苦いミネラル感も軽め。総じて酸の勝ったバランス。
翌日は果実味が肉付きを増すが、それでもまだ酸が勝っている。
若干落ち着きの無い、粗さの目立つ造りだが、なかなか気合の入った裾モノだとは思う。84→85/100
(過去のヴィンテージ→2011年産
、2010年産
、2009年産
、2008年産
)
2012 Riesling Qualitaetswein trocken -vom Schiefer-
Weingut Ansgar Cluesserath (Trittenheim/Mosel)
A P Nr 3 607 269 05 13,Alc 11%vol,9.30€