鉱物と桃の見事な競演 | 緑家のリースリング日記 ~Probieren geht über Studieren~

鉱物と桃の見事な競演

暴飲暴食が祟ったのか夏バテなのか、とにかく胃が疲れ気味だったのでしばらく休肝日をいただくことにした。

これが普段ならすぐに飲みたくなってしまって困るのだが、今回は不思議とそうでもない。

こりゃやっぱり本当に疲れてるんだわいと、欲しくなるまでは飲まないでいることにした。


結局3日間ノンアルコール生活を送る事となり、休みの今日は昼間に不味い腐った葡萄ジュースを飲んだせいで

まともなリースリングを飲みたくなって新しいボトルを開けることにした。

モーゼルのシュロス・リーザー醸造所 、2010年産シュペートレーゼ・トロッケン。

先日飲んだQbAトロッケン が素晴らしかったので、ここの2010年産の出来が本当に良いのか再確認してみたい。


新・緑家のリースリング日記


淡黄緑色。香りはアプリコット、赤リンゴ、黄桃、パイナップルなど多彩なフルーツに、どことなく上品な花の

ニュアンスが感じられる。攻撃的だったQbAトロッケンの酸に比べると幾分穏やかでコンパクトに凝縮された酸。

酸は伸びもほどほど。果実味は肉感的でありながらも引き締まるべきところはちゃんと引き締まっている。

程好いミネラリッシュな余韻。全体にバランスは取れているが、かなり硬いゴツゴツとした味筋である。

焦げ臭いシーファー感満点のミネラル味。まさに鉱物と桃の見事な競演。

徐々に香りはマンゴーチックとなり、味わいはミネラリッシュとなる。


翌日は香りが幾分ミルキーに変化。

味わいは相変わらず引き締まった酸とシーファーの焦げ臭いフレーヴァーが柑橘的なバランスを見せる。

初日よりも明らかに酸の伸びが良い。完成度は別にしてもポテンシャルの高さは存分に感じられる内容。

やはりリーザーの2010年産は素晴らしい。これならGGは「買い」だと思う。88/100


2010 Lieser Riesling Spaetlese trocken

Weingut Schloss Lieser (Lieser/Mosel)

A P Nr 2 589 314 6 11,Alc 12%vol,13.80€