甘過ぎず辛過ぎない9%
甘めの軽いフレッシュなリースリングが飲みたくなったので、1週間前に届いたばかりのボトルを開けることにした。モーゼルはライヴェンLeiwenに本拠を置くグランス・ファシアン醸造所 のキュヴェ「9」というQbA。ネットショップのHP にはtrocken(辛口)と書いてあったのでてっきり辛口だと思って頼んだのだが、届いてからエチケットを確認してみるとアルコール9%でどこにもtrockenの表示はない。荷造りする際に入れ間違えたんだろうと、一応メールでショップにその旨のクレームをつけておいた。で、飲む際に改めてネットで情報を集めてみると「軽くてフレッシュなアルコール度数9の理想的なサマーワイン。甘過ぎず辛過ぎず」というのがこのボトルのコンセプトだそうな。なるほど、それで「9」というネーミングなのか。だがそれならtrockenというのは有り得ない訳で、ネットショップの表記が間違っていたということになる。まぁそもそもtrockenでなければ買うこともなかったボトルなのだから、こうやって望まれずにとはいえ遥々日本までやって来たというのも何かの縁。不憫なリースリングではある。
スクリューキャップ。色は極薄い黄緑色。アプリコットや黄色いバナナの香り。酸は過不足なく、残糖は比較的アッサリめ。少々硫黄っぽい香味が引っ掛かる。アフターに軽く夏みかん的な苦味のアクセント。軽くてさほど甘くないのでパスタには相性が良い。翌日になると変な香味が抜けてクリーンな味わい。ミネラルは控えめで軽く、至ってシンプル。味筋は半辛口感覚。「甘過ぎず辛過ぎず」というコンセプトそのままだが、フレッシュさだけで旨味に乏しいという気がしないでもないし、それで充分という気もしないではない。これだったらシュパーゲルに合うかもしれないし、屋外でラッパ飲みするのにも悪くない。80/100
2007 Riesling Qualitaetswein “Cuvee 9”
Weingut Grans-Fassian (Leiwen/Mosel)
A P Nr 3 529 450 02 08,Alc 9%vol,購入先「FUB 」,Euro6.3