1994年も見事、ザールシュタイン | 緑家のリースリング日記 ~Probieren geht über Studieren~

1994年も見事、ザールシュタイン

事情で臨時休業にしたので今日から3連休である。とはいえ出かける予定もなく、なんとなく手持ち無沙汰でワイン庫の整理をしてみる。在庫は自分なりに把握しているつもりでも結構見落としているもので、もうそろそろ飲んでおくべきかと思われるものを新たにいくつかピックアップした。そのひとつがこのシュロス・ザールシュタイン醸造所 の1994年産シュペートレーゼ。これは5年前の秋 、初めて醸造所を訪問した際に買った蔵出しバックヴィンテージの辛口リースリングである。ちなみにこの1994年は息子のヴィンテージである。こやつが成人した時に一緒に飲んでみるのも一興かと思わないでもなかったが、日頃の親不孝ぶりには目に余るものがあるのでもう飲んでやることにした。もう飲ませてやらねーよ、参ったか!



僅かに緑の入った黄色。焦げた木、深みのある黄色い果実、鉱物、ゴムなどを感じさせる底知れないパワーを秘めた香り。続いて見事な酸に驚く。鋭く重量感もあり伸びも良く、おまけに余韻まで長い。そして果実感もたっぷりで生き生きとしており、これが14年も経ったものとは到底信じられない。熟成感はあるがフレッシュ感もある。何なんだこれは!?ミネラルは重厚でゴツゴツとした岩場のようなイメージ。ただ酸が素晴らしいので決して重くはならない。時間が経過すると鉱物香や塩ビ香が全開。果実は引っ込んで土臭くミネラリッシュな味わい。凝縮度も半端ではない。マッタリとした溜まり醤油で食べる刺身(シマアジ、マグロ、タコ)とも違和感なし。これぐらい熟成したリースリングってホント許容力あるなぁ。強いて言えば抜栓して数時間も経つとやや尻すぼみの感がないとも言えないが、そのまま飲み切ってしまったので問題なし。89/100


1994 Serriger Schloss Saarsteiner Riesling Spaetlese trocken

Weingut Schloss Saarstein (Serrig/Saar)

A P Nr 3 555 014 7 95,Alc 11.5%vol,Euro8