「信なくば立たず」だが、どこも一様に「信頼を取り戻す」として、政治改革を掲げるが、失った信頼を取り戻すことは、それほど簡単なことではあるまい。政治に限らず、信頼の構築には時間を要するものである。
政治改革とはいえ自浄作用の問題で、自浄作用を働かせるのは、それほど時間を要する問題とは思えない。いわば政治家個々人が身を正すであり、法律や規制で縛られねば「正せぬ」というのでは、政治家としてはあまりに情けない。そもそも、そこが信頼の肝である。

日本に限るまいが、身の回りには喫緊の課題が山積みである。それら課題の解決を、「信頼を取り戻す」などと連呼する政治の自浄能力の働くまで待てというのであろうか。そんな悠長なことはいってられない。
自浄能力は政治家自身の問題であり、それをわれわれに押し付けないでほしいものだ。自浄能力の欠如、働かない政治家は不要であり舞台から去ってほしい。
真に信頼を取り戻したければ、直ちに山積するあらゆる課題と向き合い、具体的な政策を講じPDCAを回すことである。その具体的な政策の立案と実行、また分析把握、検証の姿を通じてしか、信頼などは取り戻せない。