開店から、たまぁ~だが、
横浜での取材のとき、時間に余裕があれば立ち寄る喫茶、
なぜか雨の日の夕方が多い。
今風なカフェというのではなく、やはり喫茶である。
雨天も手伝ってか、店のなかは暗く褐色のライトと、
ドリップコーヒーの湯を沸かす火が暖かく落ち着いた光を放っている。これはどこかでみた光りだ。
そうだ。航海ランプの光だ。海洋の夜の闇は深く、海上を航行する船舶には、その航行の方向を他船に示すいくつかのライトがある。夜間上空を飛ぶ航空機の翼にも、緑色と赤色のライトが備わっている。
学生時代、それを「赤玉ポートワイン」として覚えたものだ。
ポートは船舶用語で左舷のことで、左舷には赤色のライトで、
右舷には緑色のライトを燈す。そして航海ランプとは船尾灯だ。
練習船で夜間当直で起こされ、船内から一旦船外に出て、
外階段から船橋に昇ってゆく。
まだ寝ぼけ眼で、しかも明るい船室から星光りもない真っ暗な闇夜にまぎれ、何も見えないところで航海ランプの光をみるわけである。なにかほっとするような暖かみを感じ、
片目ずつあけて目を闇に慣らしながら昇ってゆく。
商船大を出て、船乗りにはならず、今のジャーナルの道を進んだのも、実海ではなく、社会、世界という海原の航海士となろうと思ったからである。今にして思うことは、やはり人生もまた航海であるということだ。自らの人生の善き航海士とならなければならず、また社会を善く導く航海士ともなりたい。
私に限らず、そう思って生きる人であれば、どこかで航海ランプのありがたみを知るに違いない。そんな場所があるに違いない。
雨の日に 燈るランプの 温かさ
横浜での取材のとき、時間に余裕があれば立ち寄る喫茶、
なぜか雨の日の夕方が多い。
今風なカフェというのではなく、やはり喫茶である。
雨天も手伝ってか、店のなかは暗く褐色のライトと、
ドリップコーヒーの湯を沸かす火が暖かく落ち着いた光を放っている。これはどこかでみた光りだ。
そうだ。航海ランプの光だ。海洋の夜の闇は深く、海上を航行する船舶には、その航行の方向を他船に示すいくつかのライトがある。夜間上空を飛ぶ航空機の翼にも、緑色と赤色のライトが備わっている。
学生時代、それを「赤玉ポートワイン」として覚えたものだ。
ポートは船舶用語で左舷のことで、左舷には赤色のライトで、
右舷には緑色のライトを燈す。そして航海ランプとは船尾灯だ。
練習船で夜間当直で起こされ、船内から一旦船外に出て、
外階段から船橋に昇ってゆく。
まだ寝ぼけ眼で、しかも明るい船室から星光りもない真っ暗な闇夜にまぎれ、何も見えないところで航海ランプの光をみるわけである。なにかほっとするような暖かみを感じ、
片目ずつあけて目を闇に慣らしながら昇ってゆく。
商船大を出て、船乗りにはならず、今のジャーナルの道を進んだのも、実海ではなく、社会、世界という海原の航海士となろうと思ったからである。今にして思うことは、やはり人生もまた航海であるということだ。自らの人生の善き航海士とならなければならず、また社会を善く導く航海士ともなりたい。
私に限らず、そう思って生きる人であれば、どこかで航海ランプのありがたみを知るに違いない。そんな場所があるに違いない。
雨の日に 燈るランプの 温かさ