2012年の幕が開けた時、
干支となるブラックドラゴンが、
どんなことを巻き起こすか想像できた人はいるだろうか?
早、師走を迎えてもなお、
振り向く暇も間もないほどに、
かのドラゴンに振り回されてきたという実感である。
やれることは全て、この一年間に起こすといった気構えで、
日本の政変などは年の瀬に駆け込んできた。

その巨大な存在感をひと時も見逃さない思いだったが、
ここかと思えばあちら、あちらと思えばこちらで、
「一体、何匹いるんだ!」と思えるほどに、
神出鬼没で捕えどころのない存在にも思い得た。

だが、ようやくそのドラゴンのシッポを確実に掴んだ。
確実とはいえ、いまだ片手でシッポの先を握りしめたに過ぎない。
新時代へと疾走する、そのスピードと変化に負けず、
耐えてその手を離さずにいることができるかどうか、
それは分らない。
ただシッポを掴んだこの実感と、
そのスピードと変化を体感することは何事にも変えがたい快感である。

明日のことは誰にもわからない。
もしかして、いつの日がそのドラゴンに跨り、
2つの心が1つの意思となって、
新しい時代の姿を目の当りにする日も来るかもしれない。

とにかく、そうした自らの感覚が捉えて世界を信じてみたい。
いや、信じ抜いてみたい、なぜか、そんな思いが膨らんでいる。


パリを訪ね、欧州の景気低迷を肌で感じることができた。
それは、けっして極端なものではないが、確実にジワジワと寄せる波のようだ。
クリスマスを控えた街の明かりも、どことなく節約ぎみだが、
「そう悲観することはないよ!」と、
天は我々に贈り物(メッセージ)をくれた。
光りを抑えたエッフェル塔の真上に、
ダイヤモンドのようなお月様を掲げてくれたのだ。