思い入れ


朝の読み聞かせ
さすがに
小学5年生にもなると聞く態度が違う。
いつも、この10分間は緊張する。

今回も椋鳩十氏、「片足スズメ」を選んだ。
読んだ人もいると思うが、
他のスズメとは
どこか所作の異なる片足スズメ
うむ、変なスズメ?

たまごをヘビに呑まれたり
巣が煙突の煙にまかれたりと
挑みかかる試練に
けっして屈しない姿を描いている。

著者の椋鳩十氏をもって
「絶望を知らぬ 片足スズメよ」といわせしめたほどだ。

弱いもの、小さいものへの肩入れか
現に、食物連鎖の自然界を熟知しながら
たまごを呑んだ鳥ヘビを
「悪いヘビ」と書き下している

いや
椋鳩十さんの何か強い共感があったに違いない。
と、僕は思う。

物語りの最後に
ヘビを倒して、勝利の声をあげる片足スズメを
「わが片足スズメよ」と呼ぶ。
共感から起こる思い入れだ。

僕は、この思い入れが大事だと思う。

巷には暗いニュースが多いのに、
それでも
中立、公正を気どった建前論ばかり吐く
評論家があまりにも多い
美辞麗句を並べ立てても、要は他人事。

僕の好きな俳句に
小林一茶さんの
 やせガエル 負けるな 一茶ここにあり がある。
一茶の、やせカエルへの思い入れだ。

勝どきを上げる 片足スズメ
土俵際で必死に応戦する やせガエル

どうです、その姿が輝いて胸に映じませんか。

どうやら、一茶さんも変わりものだったらしい。
うむ、変人?