身のまわりの掃除をしていて、出てきた1通の手紙。
今は亡き、人生の大先輩からいただいた手紙だ。

人生には不運がある。
大きな悲しみが必ず訪れるものである。
そんな悲しみの中にいただいた手紙には、

「驚きは、私事ながら
 小生2つ違いの兄
 行先不明のまま昭和29年5月31日
 戸籍扱い死亡のまま、・・・右
 手紙書きかけで文にならず
 声にならず、覚悟をきめて
 又お目にかかりましょう
 平成16年6月」
とつづられていた。

そして、お会いした日
その目に涙があふれていた。
やはり声にならず
その目をそらさず
静かに近寄り
手をそっと両手で握ってくれた

何と温かな
何とやさしい手であったことか。

大先輩の心に包まれた記憶が
手紙とともにありありと蘇る。

ありがたきかな
ありがたきかな