「策士、策に溺れる」というが、

文士も、文に溺れることが多々ある。


言葉というのは、実に難しい。

限られた世界の中では、より短時間に、正確なコミュニケーションを取る必要性から

「専門用語」「業界用語」などというのを生み出した。

だが、これは一般には理解しがたいシロモノだ。

これが、学問などへの興味を殺いでいる面は否めない。

活字離れの理由もこの辺にあるのかもしれない。


「専門用語」「業界用語」なども、それなりの効果は果たしてきたが、

もう一度、見直す時に来ているのかも知れない。

「事件は現場で起きている」で、

象牙の塔に籠もっている余裕はすでになく

全ての力を、現場で起きている事件に傾注すべき時である。

そのためには、現場で通じる言葉への変換が必要だ。


言葉1つで全ての努力を無にすることもある。

ギリギリのところで、未来へ希望をつなぐ一言もある。

現場で通じる言葉とは、言い換えれば相手の心に寄り添った言葉。

命を揺り覚ます力、活力を奮い起こす力、歓びを湧き立たす力、

それが、言葉にはある。もちろん逆もまた真なりで、ゆえに難しい。


「わざわいは口より出でて身をやぶる

 さいわいは心よりいでて我をかざる 」とな。


昔の人はよく言ったものだ。

何事にも、謙虚に学びたい。