あなたはプラス思考ですか?マイナス思考でしょうか?

私はどちらかと言うとプラス思考の人間です。

 

20代前半、社会人としての一歩を踏み出したばかりの頃、不慮の事故で手術と長期入院を経験しました。

ほんの6箇所ほどの骨折で今なお僅かながら後遺症が残ってますが、その時も「滅多にない非現実を味わう絶好の機会!」と好奇心が先に立つほどポジティブでした。

そして経験は必ずその後の人生の糧になっています。


もちろん怪我なんてものはしないに越したことありません。
ひとり暮らしの身で骨折などの重度の怪我をすると当たり前だった日常が一変します。

例えば片腕が使えない(指も動かない)とどうなるか。
・顔を洗う際、両手で水を掬うことができない
・ペットボトルのキャップが開けられない
・食事中、皿を固定できず食べ物が逃げていく
・タオルを絞れない
・爪を切れない
・シャツのボタンが留められない
・ネクタイが締められない
などなど

こうした細かな不自由の経験は普段意識することのない「五体満足」への感謝とバリアフリーの重要性を身をもって学ぶ機会となります。


そして手術に向けた手続きや人生初の全身麻酔。

術後の意識が朦朧とする中での激痛。

それらを経て始まった入院生活もまた、知らなかった世界との出会いの連続でした。

・プロの仕事への敬意:

24時間体制で様々な症状を抱える患者に真摯に向き合う看護師の方々のハードな献身を目の当たりにし、改めて尊敬の念を抱きました。看護師長を頂点にしたヒエラルキーの中で苦労も多いと伺えますが、患者には常に笑顔で元気よく接する姿勢には深く感銘を受けました。

・多様な人生との接点:

4人部屋の同室の皆さんや面会室での患者同士のコミュニケーションは、普段の生活では接点のない年代や職種の方々と交流できて新鮮でした。 内科病棟と違い、外科病棟は「治療箇所を除き基本的に元気」な人が多いため全体的に雰囲気が明るいのも救い。少しずつ明確に快復へと向かうプロセスを通じて仲間意識が芽生える不思議な空間でした。

・リハビリの辛さ:

ドラマや映画でリハビリに励む主人公の感動的なシーンはよく見ますが、実際は想像を絶する辛さでした。筋肉や関節は数日動かさないだけでも支障が出るし、動かなくなった部位を再び動かす痛みは涙が出るほどでした。でも「昨日の自分より1ミリ動けた」という小さくも着実に努力を積み上げる習慣が身につきました。


また、社会の「温かさ」や「仕組み」を学ぶ実践的な場でもありました。

・経済的な学び:

高額療養費制度の利用や民間保険の請求、健康保険からの給付金手続き。これらを実体験としてこなしたことで日本の社会保障の手厚さを実感しました。

・組織の優しさ:

退院後の通院期間では会社が治療優先の勤務体系に柔軟に変更してくれたこと。何より入院時に上司や同僚がお見舞いに来てくれたことがどれほど孤独を癒やし、復帰への活力になったか計り知れません。


私はあの事故に遭遇し怪我をしたことを全く後悔していません。

むしろ人生の早い段階で

「未経験の状況を楽しむ」

「社会とは共助でなりたっている」

「生きてさえいればなんとでもなる」

ということを学べた良い思い出として残っています。


この経験は、後に高齢になった両親が入院した際にも生きました。

保険制度の活用法から入院生活のちょっとしたコツ、リハビリ中の心の持ちようまで自らの体験に基づいたアドバイスができた時「あの時の苦労はこのためにあったのか」と点と点が繋がった気がしました。


人生、何が起きるか分かりません。

どんなマイナスの出来事も視点を変えれば「経験を得られる貴重な機会」となります。

経験に勝るもの無し。

未知の事態を恐れず、その渦中ですら楽しむ心意気こそが、私たちをより豊かな人間へと成長させてくれるのかもしれませんね。
 

 

お粗末さまでした。

 

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