レバレッジこそが株という世界観 | 独学の道Ⅲ

独学の道Ⅲ

自分で自分を変えることは、到底無理なことかもしれないが、それに望む気持ちの自力論は高尚で偉大である。仮にその結果が甚だ振るわなかったとしてもだ。By幸田露伴(努力論言葉より)

今日は最初から最後まで貨幣価値の話です。

 

古代から現代までの長い流れを説明していく上で、

 

所々、時代やエピソードなどを飛ばして進めることをお許しください。

 

また前半の情報はネット上の受け売りであることもご了承ください。

 

 

 

古代中国では、紀元前15世紀頃までは、物々交換の時代であり、物品貨幣制度でした。

 

また古代ギリシャの紀元前7世紀頃までは、貨幣美術品という価値で

 

金コインや銀コインに彫刻を施して、流通していました。

 

古代ローマの紀元前4~3世紀頃には、支配者の顔が刻印されて流通するようになっていました。

 

3~7世紀頃になると日本には、ペルシャからシルクロードを通って貨幣を見る機会が出始め

 

そのデザインが日本のデザインへの影響を及ぼしたと言われています。

 

 

683年飛鳥時代、日本では中国の関元通宝を元に、富本銭が作られました。

 

708年奈良・平安時代には、和同開珎(わどうかいちん)

 

16世紀、安土桃山時代には、金と銀の採掘が盛んになり、

 

金の大判(天正長大判・天正菱大判)が流通するようになりました。

 

 

 

そうやって各国では、それぞれに金や銀に独自のデザインを施して

 

貨幣価値として流通させ、20世紀を迎えます。

 

 

金本位制を初めて行ったのは1816年のイギリスであり、

 

国が保有する金の量に相当する紙幣の発行が行われるようになりました。

 

金本位制のメリットは、輸入と輸出における、インフレの自動調整作用であり

 

輸出が多くなると、金が流出し、国内流通量が減少し、国内所得は減り、また物価が下がり、

 

輸入が減ることになり、輸出品目が増えて、貿易赤字が解消することに向かっていきます。

 

このことを金本位制の自動調整作用と云います。

 

 

日本は1897年に金本位制に移行しました。

 

しかし1914年第一次戦争において、ヨーロッパは、アメリカからの武器の輸入に於いて

 

金がアメリカに流出することが増えたために金の輸出を禁止しました。

 

日本とアメリカも1917年に金の輸出を禁止しました。

 

 

アメリカは流入した過度の金の為に株価は暴走し始め

 

1929年世界恐慌が起こり株価が1/5まで下がってしまいます。

 

 

日本は、1930年に金の輸出を解禁するのですが世界恐慌後だった為に、恐慌対策には間に合わず、

 

何とか影響を最小限に抑える為に、円の価値を下げて、恐慌脱出を計ったのです。

 

まだ、この頃までは、金保有量と貨幣価値がさほど乖離していなかったのですが

 

 

マネーサプライの緊縮圧力の財政政策によって大恐慌が発生したとの報告があり、

 

FEDはしばらくしてそれを検証した上で緩和策を行い、

 

1933には金本位制を停止して、本格的な金融緩和策を打ち出して来たのです。

 

 

 

この時の恐慌発生のプロセスは、

 

マネーサプライの減少 → 物価下落 → 負債の実質価値上昇 → 

 

銀行貸し出し減少・金融システム崩壊 → それによる更なるマネーサプライの減少

 

 の循環が起こりました。

 

いわゆる、今で云う所のデフレスパイラルが原因だったのです。

 

 

マネーが不足した理由は、銀行の相次ぐ破綻でした。

 

これが直接の原因ではありませんが、そもそもの銀行破綻の理由が、行き過ぎた融資であり

 

持ち合わせの準備・預金比率が少なく、払い出しが出来なかったという、

 

現代の中国銀行のようなものだったのです。

 

それが故に、預金者と銀行家の心理をより慎重にさせてしてしまった心理の結果

 

市場に出回っているはずのベースマネーが貯金やタンス預金などとして動かなくなり、

 

市場に出回る自由に動かせるサプライマネーが不足したのです。

 

日本のバブル崩壊後の失われた30年では、まさにこのような

 

貯金はあっても、積極的設備投資などのマネーの動かない事態

 

(そして雇用も出来ない就職氷河期)が起こっていたのですが

 

安倍総理は、日銀にマネーサプライ(通貨供給量)の過剰供給を要求し、

 

白川総裁が頑として云う事を聞かなかった為に、任期をもって首にして

 

言いなりの麻生大臣と黒田総裁にタッグを組ませて増幣させたのである。

 

 

現在の植田総裁は、黒田総裁の行った金融緩和策を徐々に引き締めをしていきたい所ではあるが

 

ようやく最近になって日本国債発行量を減らす算段や

 

アメリカ国債の買い入れを減らすことを公言したりしているが、

 

まだ実行には至っていない。

 

また国内の金利を上げて、引き締めを行うまでには至っていないが、

 

植田目標は、国内CPI値が2%程度が続くということを以前から訴えており

 

PMIとCPIがそれを上回らなければ、利上げは出来ないと考えている様子だが

 

それをいいことに、金利の安い日本円を利用したトレードである、

 

「円キャリートレード」が世界中で行われており

 

日本の円の利上げは、そう云った世界の円キャリ債券市場をも揺るがしかねないし

 

相場を冷やしてしまう危険性もあるから至難の業だろう。

 

 

またアメリカの利下げが来年行われる場合に、アメリカは利下げ、日本が利上げだとすると

 

金利差が倍の速度で縮まることを意味するので、急速な円高を引き起こしてしまいかねないから

 

債券市場などの年金ファンドGPIFの長期ポートフォリオを狂わせてしまいかねないので、

 

これに関してもなかなかに難しい所だ。

 

 

1929年の大恐慌以降、金本位制に固執しすぎたためにマネーサプライの減少を引き起こした

 

ことが指摘され、以降1990年代にはMMT理論(現代貨幣理論)が考案され

 

現代貨幣理論とは、自国建て通貨を発行する国は、自国建て国債を発行し続けている限り

 

財政赤字を拡大してもデフォルトすることはないという理論

 

それを、2019年頃より日本も実験し始めている。

 

しかし、財務省は相変わらずの租税理論を頑として崩さない。

 

政治家は、MMT理論において貿易額が増えれば利権で潤う訳なので必至だろう。

 

しかし租税理論においては財団が創設されて、

 

財務官僚所縁の者達の天下り先として重宝されるから

 

国民は、どっちに転んでもキャリア官僚や政治家には足元にも及ばないのである。

 

トホホ・・・(;´д`)…

 

話を戻すが

 

だから、MMT理論上ではいくら日本国債を発行し続けても、デフォルトはしないという事になるのだが

 

人口流入が右肩上がりで、経済成長も右肩上がりのアメリカではそうなるだろうけれども・・・

 

日本のように人口の右肩下がりで、財政赤字が右肩上がりでは、それはどうなるのだろうか?

 

 

 

各国は、歴史上、デノミネーション(通称デノミ)という貨幣価値を下げ、

 

借金の額も同等に引き下げるという伝家の宝刀を用いたことがある。

 

 

また、戦争を行うことによってグレートリセットを計るという方法もある。

 

 

故に、それがいつ起こるのかさえ知り得るのならば、

 

いくらでも借金をしてもかまわないという事になるだろう。

 

 

貯金をしているのが、ある意味で馬鹿らしいし、100万がある日を境に1万円になるのだから・・・

 

アワワ ヽ(´Д`;≡;´Д`)丿 アワワ

 

それを知れば、NISAやIDECOなどの株式投資なども目くそ鼻くそのようなものだろう。

 

 

あくまでも平和の世の中が続く場合においてのみ、

 

「貨幣資産」というものに意味があるのであって

 

もしも中国との第三国としての戦争などが勃発したりして負けたり、

 

国家破綻(デフォルト)のグレートリセットの場合には

 

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(私の目論見では、ターニングポイントは2040年頃に国民預貯金額と国債発行赤字額が同等となり

 

そこからどれだけ負債が増えていくのか?という末にデフォルトがあるので

 

しばらくの15年程度はないだろう。だから日本国債を10年物を買っても問題ない)

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現物資産である、「不動産」に勝るものはないし、現物の金や時計などの

 

価値が存在するものを多く所有する者が

 

本当の意味での資産持ちという事になるのかもしれない。

 

 

 

そして、いよいよ株式の世界の話だが、

 

まさに現代貨幣理論を作り上げた人たちが作り上げただけのことはあるだろう。

 

株の世界には、人気というものがある。

 

それがPER(株価収益率)、PBR(株価純資産倍率)などという言葉に表されて

 

企業には財務諸表があって、経常損益や特別損益の分類があり

 

流動資産や固定資産と対照的に負債と純資産という名目に分かれて

 

資産やお金の流れが表されている。

 

それを見て、投資家は、その企業の株を買う訳だが、

 

その企業が人気であればあるほどに買われた結果として株価が上がっていき、

 

会社の財務諸表のお金の動きとは、世界を別にして動いている。

 

ただ上場したからと云って、ほったらかしにすれば良いというもではなく、

 

ほったらかしにすれば、株主達は価格が一通り吊り上がったピークの時点で手放してしまうだろう。

 

そしてまた下がったところで買うという上がり下がりの激しい不安定な株価は

 

株主総会に於いて、運営側を困らせることにもつながるだろう。

 

 

しかし、そういうことがないように、買った株を手放さないで欲しいと思えば、

 

企業から株主配当というものを配って

 

まだ持っていて欲しいと思うものだろう。

 

故に株主側に配慮を意識した会社では、株主配当が優遇され、

 

株主に興味を持たない会社は配当を出さない傾向がある。

 

それには、それぞれの意味があるので別の機会に話をしたいが、

 

株主がその企業を見染て投資をする人が多い場合に、PERやPBRは倍率を増やしていく。

 

標準PERは15倍

 

PBRは1~1.5倍が適正

 

と言われている。

 

PBRが1倍を下回っている場合には、

 

そもそも株式市場に出て来なくても良いほどの企業魅力の状態であるのであって

 

何の意味もないが、上場企業であるという名声とプライドだけは

 

まるでミシュランガイドブックの星一つ程度の価値はあるのだろう。

 

 

就職希望者が上場企業か否かという選択は非常に大きい。

 

 

上場企業では、給料も株主総会の了承によって決まるのに対して

 

非上場企業では、今年の売り上げが少ないので給料も下げるという風になってしまいかねず

 

従業員にはメリットは少ないからだ。

 

 

トヨタの企業のPBRを見てみると1.51倍であり、PERは8.97倍である。

 

つまり、自社の保有する額の約9倍のお金を市場から調達して運用することが出来るという訳だ。

 

 

その結果トヨタは、円安の2024年現在、自社の財務現金などの保有資産が7兆円なのに対して

 

資産合計が90兆円となり、まさにレバレッジの世界がここに見ることが出来る。

 

 

もう少しで、日本の国家予算額に迫る勢いだ。

 

 

この株式市場という相場の考え方は、しばらく続くだろう・・・

 

 

いや政治家がほぼ大企業からの派遣で衆議院当選を果たしている訳だから、潰せるはずもなく。

 

甘い汁をしゃぶり終えるまで、このレバレッジという考え方は変わらないだろう。

 

庶民が簡単にレバレッジで稼ぐに都合の良いものは、

 

まず為替だろう。

 

ドル円相場に馴染みもあり、情報量も多い。

 

また金利の知識があれば、円安になるのか?円高になるかの?

 

のファンダメンタルズ分析と予想はしやすい。

 

 

しばらく円安が続いた後に、円高が待っている。

 

 

月足の実行為替レートというものを見ても、現在は随分62.21ドルと安くなっている。

 

 

 

 

通常我々が見ているチャートは月足のUSD/JPYチャート。

 

MACDとフィナボッチ・エクステンションという、どこまで円安が拡大するのか?

 

というインジケーターを見てみても、1ドル116.943円に戻るのが正常と出ている。

 

しかしまだ月足MACDのデットクロスが見られない。

 

見られた時が、円高へと走る投資タイミングだ。

 

 

 

 

また逆に、月足の円インデックスからフィナボッチ・リトレースメント(どれだけ戻るのか)

 

を拡大枠で見てみると

 

65ドルを一つの基準として、次は81.48ドルまで戻るか否かが想定される。

 

 

 

もう少し、精度を高めて偏差を減らして見てみると、

 

66.0ドルあたりがまず一つの基準ラインとなりそうだ。

 

 

 

フィナボッチ・エクステンションとリトレースメントでは考え方が違うので

 

何とも言えないところだが、アメリカ人からしてみれば、

 

JXY フィナボッチ・リトレースメントを意識して

 

日本人ならUSD/JPY フィナボッチ・エクステンションを意識するのではないだろうか?

 

パー

 

はい・・・・

 

もはや訳の分からないディープな表現へと誘ってしまった感じがありますが滝汗

 

とにもかくにも、この構図。

 

11月5日に大統領選挙の当選確実が分かるまでどう転ぶか分からないし、

 

トランプ氏が当選すれば、数か月後に円高へと強制的に向かわせられるだろうと考えるし

 

また、9月に行われる自民党総裁選挙によって増税メガネの岸田さんがどうなるか分からないし

 

円安は昨日・今日と円高に振れたものの、11月までその円安の流れは止まることはないだろう。

 

という事で、世界で見ると、日本の円という貨幣価値が日々変化しており

 

国内では分かりませんが、

 

アイフォン15は10万円を超えており、9月20にアイフォン16が発表されたとしても

 

まず・・・手が出ない。

 

車はカローラでも300万が当たり前で

 

870万のアルファードなど誰が乗るのだろうか?

 

と思ってしまう。

 

私は200万が目安であり、もはや輸入車のメルセデスベンツやBMWの中古車の方が

 

明らかに100万円と安く買えてしまうから、考えものだ。

 

来年、そして再来年と円高方向に向かえば、

 

もしかしてスマホも買い換えられるかもしれない。

 

そんな風に思っている。

 

しかし、庶民もMMT理論を活用した財テクを行わなければならない時代が到来したのだろうか?

 

以前にも触れたが、投資家は、トリプルB以上の債権を買うらしい。

 

何故ならそれも資産に入るかららしい。

 

トリプルAのアメリカ国債を貯金額最大に購入しておいて、

 

銀行に行って融資をお願いすると、担保資産に優良債権が含まれる場合貸してくれるというのだ。

 

その場合には、レバレッジ最大の債権保有量の2倍まで融資可能だというのだ。

 

 

つまり普通の人は銀行預金100万円に利息が0.05%だから年間に500円増える。

 

しかしアメリカ国債という債権を持っていると、5%の利率だから105万円となるが

 

税金が20.315%に10%が加算されて、30.315%が減らされるから

 

15,158円天引きされて、34,842円が増えることになる。

 

つまり1年後には1,034,842円となるが、2倍のレバレッジの融資を受けて300万円を投資すると

 

3,104,526円となり、元手の100万円で、毎年10万円が増えることになる。

 

いわゆる1割ずつ増えていく計算で、こうやって10年も運用すれば、

 

純利益だけで100万円、当然銀行へと払う利息が何パーセントかにもよるのだが

 

こういったレバレッジの考え方で

 

家計を回していく時代に入っていくのかもしれないと思えてしまう。

 

・・・などと

 

今日は長々と金の話に付き合ってもらってありがとうございました。

 

それではまたバイバイ