先日中古本で100円だったので、送料325円を加えれば、立派な単行本レベルの金額だけれども
裏表紙に1700円の定価を見ると、つい安い!と云ってしまうのは・・・・
完全に貧乏症・・・騙されやすいタイプ・・・・内容よりも、価格で決めてしまうタイプだと・・・・
自分でも反省しますが・・・反省していないからこそ、またもや安物買いの銭失いを繰り返すのでしょう。
よく○○依存症というのがあって、悪い事とは知っていてもやってしまうという部類の
決め方なのだと思います。![]()
ブログをご覧の皆様は、アルコール依存、登山依存、カメラ依存・・・・
依存症の結果として、![]()
へそ曲がり、偏屈でヘリクツ語り、変態的思考者・・・であるという事は
もうご存じなのですから、今更ではありますが、www。![]()
さて、その1700円の定価を100円(+325円)で手に入れたものとは、
「芸術言語論への覚書」 吉本隆明 です。
はぁ~~~~あ。![]()
と云われそうですが、読んでみたかったのです。![]()
そんなに難しくも何ともありません。ただの覚書ですから、
口語体で書かれていてとても読みやすかったです。
面白かったのは、自分自身です。
どういう事?
まずハードカバーの本を手に取ると、まず帯が巻いてある場合には
帯に書いてある他社からの推薦文に目を通しますよね。![]()
次に目次をみて、粗方の内容の流れをまず見る。
分かりやすく書いてあるのか、それとも、謎めいた4文字熟語のように表現しているのか?
そして、面白そうだなという部分をいくつか目にしておきながら・・・すぐには読み始めない。![]()
次に裏をめくり、著者略歴や初版発行日などを見ながら、書かれた年代と時代背景を思い出しながら
あー--あの時はこんな時代だったなと・・・・思えるのはさすがにアラカンになったからなのでしょう。
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そしてその世界観に自分の精神が同調し始めてから・・・初めて読み始めるのです。![]()
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そして最後には、腰帯の裏の長々とした文章を読んで、エピローグとする。
そんな読み方が私流なのですが、皆様はどうでしょうか?
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さて、目次で、面白かったのは、タイトルにもある様に
「僕が勉強を止めた理由」などと書いてあるから、
つい最初を吹っ飛ばしてそこから読み始めたのです。![]()
さすれば、なんと「山形」の文字、東京で生まれて青年期は山形で暮らしていた時期があったのです。
その時に色々と感じで悟ったらしいのです。
ググって見てみると、私の住む隣町の米沢工業高校に通っていたらしいのです。
その時に、吾妻連峰の麓に位置する白布温泉に通じる途中の船坂峠まで
自転車で出かけていたという逸話が残っています。
そこには今でも展望台があり、米沢盆地を望むことが出来ます。
その時に、隣町に井上ひさしさんが住んでいたから不思議なご縁である意味では
ゴールデンな土地柄かもしれません。
米沢上杉公園
そんな上杉鷹山公ゆかりの地であるゴールデンな土地柄に来て過ごした高校生の彼は、
何を思ったのでしょうか?
記録を見ると、当時は酒を強要されて、酒を飲むことで勉強が出来ない状況になり、ある意味で
都会の金太郎アメ競争社会とは違った時間の中で、
客観的、多角的、俯瞰的にモノを見る目線というのが生まれたのが、
この米沢の地での思考の一泡の始まりだったのかもしれません。
その時に、みんなと一緒の勉強をしていても森鴎外のように、
人に気を使いながら、しっかりとした文章を書くばかりが一つではない。
何となくという、傍から見たら「こいつは大丈夫か」と思われる
視点や観点でも物事を見つめる目線があっても良いのではないか?
と気が付いて、分岐点というか道筋が変わったのかもしれないと個人的に思っています。
私も、ご覧の皆様が想像するように変わり者ですが、まさにこの土地や風土や時間の流れが
余りにもゆったりし過ぎていて、そういう反対的視線思考をも創造させるのかもしれません・・・・
と気候風土に責任転嫁を始めてしまってはおしまいですが・・・・。
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さて、そんな文章を一通り読んだ後に、目次の最初のページから読み始めるのでした。
「芸術言語論」
人様にとっては、まるでPHP文庫に並ぶ背表紙並みのタイトルですが・・・www。
決して勉強を止めた訳ではなく、国家が押し付けてくる教育をまともに受け取らず、
その他視線をも獲得するが如く、それに洗脳されないという意味での、
押し付け学問をまじめに勉強しないという意味です。![]()
それが出来るのは、まず金太郎アメ教育を受けた後でなければなりません。![]()
つまり、裏を返せば、数倍勉強せざる負えなくなるという意味でもあります。
面白い。![]()
こういう、・・・ストレートではなく・・・逆説的な言い方をされると、俄然ファイトが湧いてきます。
全く持って私のやる気スイッチを押してくれる言葉と文章だと思いました。![]()
勉強が嫌だったら止めなさい、とか、勉強などする必要は全くない、しても人生変わらない
とかではなく、
僕が勉強を止めた理由という謙虚な言い方で、内容は酒を飲んで競争社会から外れてみて
田舎の人と暮らした結果から見えた都会の競争社会風景。
だからこそ、またそいつ等を打ち負かそうと・・・やる気になった。
素晴らしいじゃないですか?
僕が勉強を止めたのは、国家が押し付けてくる訳の分からぬ勉強を止めたという理由だったのです。
その代償として、自分で考え抜いて答えを導かなくてはなりません。
つまり、勉強止めれば、
自ら答えを導くための、考える力を養う事を学ばなくてはならないという事でもあります。![]()
そうやって吉本隆明が誕生したのでしょう。
私も、見習いたいと思って、独学の道を貫いているのですが、
どこまで吉本さんに近づくことが出来るのでしょうか。
本日もご覧いただきましてありがとうございました![]()


