明日は休みだと公言しました。
19時には酒を煽り、ザックは既に車の中にあります。
いつものようにシュラフは暖かく直ぐに睡魔へと導いてくれます。
シュラフ就寝が癖になったのは、訓練と称して真冬のマイナス温度になる自宅で風下の窓を開けて、
さながらテント泊条件と同等で自分がどこまで耐えられるかを知りたかったから始めたのでした。
今では窓全開で、マイナス5度程度なら下着とメリウールの薄着さえしていれば
ポカポカで眠れる自信があります。
さて、そういった変態的、オタク的、狂信的、マゾヒズム的、
ストイックな就寝風景も誰にも見られなければ、変態それらの類と思われないから
これはこれでいいのです。
あーよく寝たなと思って起きてみると0:30
高尾山に行くには4:30かかるから、ちょうどいいかと思うのですが、
私の言っている高尾山は、これまたオタク的狂信的ストイックなコースの
北縦走路から高尾山に戻るという20kmオーバーの距離を云うのですが、
最近ジョギングや歩荷訓練などをしていないので、ハッキリ言って体力に自信が全くないのです。
新しいスカルパの登山靴と48Lのオスプレーのザックを担いで15kg程度を背負っていく事を考えると、
もう少し体力をつけてからの方が良いのではと思ったのです。
しかし、春になれば高尾山も混むだろうから、でかいザックでの山行は目立つので
3月までには終わらせたいという小心な面も持ち合わせているから厄介です。
さらに、貧乏根性がここでも現れてきて
高速代往復16,000円とガソリン代往復12,000円の諸経費をかけるなら、
気持ちよく縦走路を完走したいと云う気持ちが現れて、今回の企画を踏みとどまったのでした。
故にセブンのコーヒーを飲んでいつもの千歳山に向かうのです。
朝5時には駐車場に到着していて、車内で支度を始めるのですが・・・・、
アレ 先日購入した4本爪アイゼンが見当たりません。
JP7FRMのmy Pick
これでは凍結した登山道を登れやしても降ることなどできません。
多少グリップの効く長靴で登るか?
登山靴とダブルストックで行くのか
悩んだ末にセカンドポーチと登山靴とダブルストックで登り始めました。
辺りは月夜に照らされて雰囲気は分かるけれど足元が滑るのか滑らないのかは分からない状況です。
ただ、足を一歩着いた瞬間にザクッと音がするのか、ズリッという微妙な滑りを感じるのか?
一歩毎に賭けで歩いていきます。
多くの人はヘッデンをつけて下山してきます。
さすが千歳山。
1合目の稲荷神社に着く頃。
やはり自分は忘れてきたのではなく、どこかに仕舞い忘れただけだろうと結論づいて、
もう一度車に引き返してみる事にしたのでした。
車に引き返しザックの荷物を全て出していたらアイゼンが出てきました。
やはり寝ぼけていて登山を開始してしまったようでした。
やり直し登山開始
先日モンベルで購入したばかりの4本爪アイゼンは思ったよりも心強く。
今まで10本アイゼンと12本アイゼンしか使った事がないので不安でしたが、
靴も新品同様なので靴底のビブラムソールのゴムの角が雪を噛んでくれて、意外にもグリップしました。
ザックザックというコギみ良い音を響かせながら登っていけます。
やはり今日は千歳山で正解だったようでした。
息が上がる、・・・ 心に余裕が生まれて周りを見渡せば月が見える
月夜に照らされた登山道にも目が慣れてきてヘッデンをつけずとも見えます。
山頂に着く頃には、月が見え、周囲はブルー色になり明るくなっていました。
汗が凄い、でも今更Tシャツにもなれない、悩みながら山頂を迎えてしまったのです。
三角点にタッチしてからも汗冷えを心配して休まずに復路を下ります。
ザクッザクッとアイゼンの爪が効いていて安心です。
山形市は盆地地形で日の出が遅いので、なんとなく朝が遅く、
宮城の浜辺では、とうに明るい時間でしょうが、こちら側はまだです。
しかし宮城は奥羽山脈の影響で、日が沈むのが早く、夜が早くに訪れるのでしょう。
17時を過ぎれば、早くも居酒屋が雰囲気を出してくるでしょう。
朝で、日が昇っていないというのにも関わらず、夜の酒とツマミに意識が奪われていくのです。
まだ朝飯も食べていないというのに、どんだけ私は飲兵衛なのでしょうか?
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いつものように一度も足を滑らす事なく降りてこれました。
4本爪アイゼンに感謝です。
そしてこの記事はその汗を車のエアコンで乾かしながら書いているのでした。
本日もご覧いただきましてありがとうございました