10年ぶりの腕時計 | 独学の道Ⅲ

独学の道Ⅲ

自分で自分を変えることは、到底無理なことかもしれないが、それに望む気持ちの自力論は高尚で偉大である。
仮にその結果が甚だ振るわなかったとしてもだ。
By幸田露伴(努力論より)

高校卒業後、いくつも腕時計を買っていますが、どれもその時はいいと思って買ってみても

 

数年経つとなんだか似合わないような感じになって、また違うものを物色という繰り返しをしてきました。

 

 

幸い千円~1万円レベルの物なので、数年も使用すれば元は取った感じで、

 

あとはタンスの肥やしになっている現状です。

 

 

ロレックスなどブランド品であれば、売ることもできるのでしょうが、

 

いつも買うのは、バチもんや聞いたことのないメーカー品ばかり、故に

 

もはや、値段が付く気すらしないので、ヤフオクやメルカリにも出したりはしないでしょう。

 

 

そんな風に思っていたのですが、今度の時計は高級品にしようと決めたのでしたグッ

 

しばらく使用して、自分にとっての価値観が無くなったら

 

売れるような価値のある時計を購入しようと決めて、

 

人生初の気合の入った10万オーバーの出費をして購入した時計が

 

シチズンの腕時計でした。グッ

 

 

--------------ここからは個人的主観の価値観の話になります----------

 

 

2000年代の世の中では、

 

国産ではグランドセイコーのみがブランドとして認められ、

 

その他のメーカーは実用品の高級版としてしか見られていない時代。

 

 

私は、シチズンのメーカーの物を購入しました。

 

 

思い立ったのは2012年・・・春頃。

 

当時、登山に猛烈にはまっている頃で、北アルプスや雪山など年がら年中で歩いていた頃でした。

 

 

バーゼルワールドという世界最大の腕時計の見本市に新作ということで紹介されていたのが

 

シチズンプロマスター・アルティクロン・シーラスでした。

 

一目惚れで、それ以外の時計は時計に見えないほど、際立って見えた記憶があります。

 

 

登山モデルで、カシオのプロトレックが一般的な時代に、世の中はベイビーGが

 

 

女子中学生や女子高生、若い女性までもが憧れる時代で、

 

 

彼氏に買って欲しいランキング1位の時でもありました。

 

 

セイコーにはアルピニストという、文字盤がグリーンな堅牢な腕時計が売っていましたが、

 

当時はマリーンモデルの回転ベゼルが大流行で、アルピニストモデルはおざなりになっており

 

 

1種類しか選択できませんでした。

 

 

多くの金持ちや成功者は、こぞってGS(グランドセイコー)を買っていた時代であり、

 

 

軸足はGS、クロッシー、電波時計、マリンモデル・・・・という感じでした。

 

 

カシオはGショックでの成功を追い風に、高級モデルをジャンジャン出してきました。

 

 

同時に得意のデジタル性能と気圧センサーをフル活用した堅牢モデルはゴツさを極め

 

益々大きく迫力のあるモデルになっていきました。

 

のちにスントやガーミンと三つ巴の戦いが始まります。

 

 

そこにデジタル専門とばかりにアップルウォッチが参入して来たから、さぁー大変。ガーン

 

 

そんな中でシチズンは、いまいちヒットモデルを生み出せずにいました。ぐすん

 

かろうじてエコドライブが大成功して、世界中のどの時計よりも電池が減らずに

 

太陽を浴びさせておけば2年間は動き続ける。しかも秒針に狂いはない。

 

 

そこで、ザ・シチズンの高級モデルを出してきて、グランドセイコーに対抗しようとしますが

 

やはりGSは強かった

 

デザインの他に、秒針の美しさと軸受け石の精度で二重に最高で一歩秀でているのです。

 

 

しかし、ザ・シチズンも負けじとファインアップしていきます。

 

まずは野暮ったいデザインを高級路線に刷新していきます。

 

ザ・シチズン

金箔の土佐和紙砂子蒔きモデル 38万

 

さらに

 

今度はカンパノラシリーズを出してきました。

 

 

漆地に螺鈿を施した至高のモデル99万円

 

これは私にとって最高の出来だったのではないかと思う。(買えないけどねチーン

 

 

その後、シチズンは廉価版モデルのデザインも秀逸になってきて、洗練されてきた上に、

 

何といっても、風防もおごってきたのです。

 

 

まず素材の変更、ミネラルガラスからサファイアガラスへ、

 

そして更に、一面球面ガラスから、立体球面サファイアガラスを多くのモデルにおごってきました。

 

 

さらには透過性をよくするコーティングも厳重に施されて、盤面の透明性はすこぶる美しい。

 

 

そんな中で、私が強烈にひかれたのは

 

2013年のモデルでプロマスターアルティクロンシーラスの限定版であるシーラスでした。

 

シーラスにもさらに上のモデルもありますが、私は2番目のモデルを選んだのでした。

 

 

シーラスとは巻雲のことを指します。

 

私は雲が好きなので、シーラスストリークの上空の強い流れに乗って、雲が引き延ばされて

 

筋雲のようになる潮流という意味を持たせたこの時計のネーミングセンスにもイチコロでした。爆笑

 

この時計は風防は球面サファイアガラスで、ケースは軽量なチタンです。

 

さらにクラリティーコーティングとチタンボディーにはデュラテクトコーティングでが施されており、

 

とてつもなく傷がつきにくい仕様ではありませんか。

 

 

登山モデルだから高度計がついているのですが、

 

マイナス300mから高度10,000mまで測定することができ、OK

 

少しやり過ぎなスペックに笑ってしまいました。爆笑

 

 

この時計を所持していれば、紙地図とリアルタイム方位磁石と高度計の三点セットで、

 

自分の位置を知ることができるという、まさに登山に特化したモデルなのです。グッ

 

 

サファイアガラスだから、ミネラルガラスと違って多少岩にぶつかっても傷はつきません。

 

当時は24万円程度しましたが、数年使用して、初めて売った時計でもあります。

 

 

それ以来、腕時計は必要なく、スマホで時間を知れば良いくらいにしか思っていませんでした。

 

 

というのは、シーラスを超える魅力を持ったデザインが現れなかったからです。

 

 

そもそもロレックスには興味はありませんし、シチズンのカンパノラをつける生き方もしていません。

 

 

自分の腕時計に対する価値観は、

 

まずは風防に球面サファイアガラスがおごられていること。

 

球面の美しさは、どの位置から見ても飽きがきませんので、

 

球面サファイアガラスありきです。

 

次に、盤面の透明感と秒針の美しさ

 

秒針は限りなく繊細な一秒を刻む針でなければ納得できません。

 

時針や分針よりも、秒針が好きなのです。チョキ

 

 

時を刻み、止まることなく一方に過ぎていくことが出来るのが時計の魅力であるグッ

 

と妄信している自分にとって、

 

デジタル時計は、そこが欠ける部分でもあると思っているので、

 

アップルウォッチを買わなかったのであろうとも思うのです。

 

 

アナログ時計は、秒針が密かに働き、自分が寝ている時でも動いている。

 

ふと目を覚まし、時計を見たときに、秒針が動いていることで、

 

正常に時を刻んでいてくれているという安心感を持って、次に分針と時針に目が行き、

 

最終的に時刻を見ることが出来る。

 

 

そこがアナログの最大の魅力でもあるように思えてならないのです。

 

 

そのように思っていたので、

 

私のヘンテコな欲を満たす腕時計は出ないだろうとタカをくくって探さないでいたのですが

 

何気にネットで見ていたらオーガストバーグという知らないブランドが私の目の前に現れました。 

 

 

しかも、安い!

 

バチもんかこれ!?

 

と思うほどの金額なのに、クオリティーが凄い感じじゃないですかグッ

 

本物の材料を使用しているかいないかは、この金額ならばもうどうでもいいです。

 

デザインが魅力的。OK

 

黒いモデルもいいよねー。

 

でも、やっぱりスタンダードな白文字盤がいいよねということで

 

勢いで、セレニティーモデルの一つを久々に買ってしまいました。チョキ

 

(´・ω`・)エッ?ポーン

 

これ!?って言わないでね。滝汗

 

これは俺の趣味だから・・・wwwガーン

 

秒針好きな私は、このスカイブルーの秒針だけ色が違うのが気に入りました。グッ

 

やっぱ時計は、安くて気軽に付けられて、時計だけに機能を絞った潔さが

 

個人的には好きなんだなーって再確認しているところです。OK

 

女性がつけて似合うようなモデルですが、このバンドの色もミサンガみたいでいいじゃないですか。

 

さらに盤面が白という潔さ、おしゃれ心を忘れない秒針の色。

 

私が、一番早くに目を止めるのが秒針だから、ほんとにありがたいです。グッ

 

 

まー安いから仕方がないんですけど、風防のガラスが一面のみ球面加工で、全面球面でないところが

 

残念ポイントですが、2万円ですので致し方がありません。タラー

 

最近の日本のメーカーのモデルは、ゴツくて重くて、まるでその方が価値観があるように

 

思わせていますが、一番はシンプルな美しさが基本軸になければ成り立ちません。

 

ゴージャスとエレガンスばかりを追い求めすぎていて、

 

北欧のシンプルイズベスト精神を取り戻してもらいたいと思います。

 

そんな中、日本メーカーびいきの俺は、今回ばかりは、デンマークデザインに一目惚れで

 

久々に腕時計をつけてみる気になったという今回の記事でした。

 

本日もご覧いただきましてありがとうござました。お願い

 

 

オーガストバーグのデザイナー、マグナスヨーゲンセンの作業場では、

 

デザインスケッチの時の鉛筆削りは日本の肥後の守(ひごのかみ)です。

 

 

 

東北では切り出しナイフ(ペナントナイフ)が一般的ですが、

関西圏ではこの折り畳み式の肥後守が一般的です。

今ではカッターナイフどころか電動鉛筆削りが当たり前田のクラッカーですが

 

その肥後守で削った鉛筆でデザインしているのも、この時計に魅力を感じた一点でもありました。

 

古風でいいですよね。OK

 

俺のセンスもマグナスヨーゲンセンのセンスも、ネオクラッシックという共通点で

 

今回の出会いだったのかもしれません。www

 

爆笑

 

 

ではではバイバイ