私の最近好きな方に、田中 泯(みん)さんがいらっしゃる。
BS時代劇、「妻はくの一」で、主人公の仕える藩主役で、かっこ良さを知った。
超絶、いぶし銀の光を放つ現代の一人と云っても過言ではない。
何とも言えない苦労人のような顔つきや仕草
。
渡辺謙さんのような、芸能人出身のオーラでもない。
俳優という仕草でもない。
しいて言えば宇野重吉さんのような、特殊なオーラを醸し出し
なんとなく、土方 巽さんの写真集の鎌鼬(かまいたち)
の土方さんにも通じるオーラだなーと思って、調べてみた。
ちなみに、「鎌鼬かまいたち」の写真集を知るきっかけになったのが、
私が住む山形県の米沢市出身の写真家、細江栄公さんがそれを撮影したことをきっかけに
土方巽さんの独創的な動きの表現を知ることになる。
それが、きっかけで、秋田の羽後美術館という存在を知り、益々、踊りの動きに興味が湧いてきた。
とある時に、田中泯さんのYOUTUBE動画を目にしたときに、点と点がつながる
場踊りという舞踊家であることが、共通点であること。
皆さんは場踊りってご存じですか?
実は、私の職業の同級生でもある女性が、横浜で、週末に創作ダンスをするから来てみない?
という事をきっかけに、場踊りを見せてくれたことがあるのですが、それが人生で第1回目。
凄く、清楚な控えめな・・・女子高・女子大出身の・・・か細い声を発する女性が・・・
横浜の街中でパフォーマンスをすること自体が信じられなかったし、
まさか訳の分からぬ
意味不明な
、薬物中毒患者ではないか?
と思って、目を塞いでしまいたくなるような動きを、堂々と人の集まる街角でやっていることに、
都会育ちの女性の底知れぬ深さを知った瞬間でもあった。
第2回目は、地元山形県小国町の芸術祭にフランスから特別に来訪していただいた創作ダンサーが
全身白タイツで、奇妙な動きをして、見せてくれたのだが、田舎ではやはり私と同じく
(○口○*) ポーカンと訳の分からぬ踊りに、あっけにとられ
どう対応していいのか分からずにいる、各々の姿は面白かった。
しかし、私は2回目なので、何を伝えたいのか?何を感じているか?
舞踊の見方を考えさせられる良い機会となる。
そして、第3回目は、ユーチューブの田中泯の場踊り ← クリック
流石に3回目ともなると、抵抗は粗方無くなってきて、芸術表現を楽しめるようにもなる。
何と、弟子ではないが、田中泯さんは土方巽さんに、動きの監督指導を
お願いしていたことがあるそうで、二人は繋がっていたのだ。
納得
宇野重吉さんの幼少期からの生い立ちや舞台にかける情熱は一生涯研鑽され、
歳を追うごとに磨きがかかり、晩年は最高だった。
宇野重吉さんはメチャクチャ努力家であった。
田中泯さんも、様々な場踊りという、一瞬一瞬の気の抜けない真剣勝負の積み重ねの中
からしか生まれない、顔のしわ一本までコントロールできる、表現力。
人が一生をかけて、やってきたことが、やっと今咲き開こうとしている気がする。
それがBS時代劇「妻はくノ一最終編」では、見事に遺憾なく発揮されている。
また
大杉連さんの教誨師という映画は、まさにこの教誨師を演じるために、
大杉さんは役者をやり続けてきたのではないだろうかと云えるほどまでに集大成の傑作であった。
このように、人は予想もつかない、そして途方もない偉業に向かって、
ひたすらに人生を歩んでいるのだなーと希望を感じさせられる面々には恐れ入る。
今やっていることは、人から見たら、
「なんだかな~訳わかんないなー自分でも、これでいいのだろうか?」
などと思う事があっても・・・・
必ず、一つの素晴らしい、
今現在のここからの位置からは見えない最高の終着点に向かっている作業
なのだという事だけは確かだ。
人が評価しなくても、私はこの方々のやってきたことをユーチューブなどで歴史を追って見ているので
繋がって見えて、自分もその偉人達とおこがましくも重ね合わせた時。
あきらめずに無駄だという事でもやり続けることが・・・
誰も足跡を残していない道を自分が切り開き、そして足跡を残していくのだと・・・・
何故だか、今日はよくわからない場踊りという舞踊を通して、人の行う営みには、
何一つ無駄というものが無く、必ず、次へとつながる礎を作っているのでは?と気づかされました。
すいません。まためんどくさいテーマで、めんどくさい言い回しをしています。
一般受けしない表現方法ですみません。
なんだかよくわからない記事を、ご覧いただきましてありがとうございました。