男体山登拝大祭だったのか? | 独学の道Ⅲ

独学の道Ⅲ

自分で自分を変えることは、到底無理なことかもしれないが、それに望む気持ちの自力論は高尚で偉大である。
仮にその結果が甚だ振るわなかったとしてもだ。
By幸田露伴(努力論より)

とある小説を読んでいて、これって男体山の事ではないか?と思う。
これは後に勘違いであったのだが、一度勘違いしてからはもう戻せない。
この勘違いは男体山を登り終えて初めて違うなと気がついたのだから、相変わらずアホである。
ということで勘違いしたままで男体山に行くの巻。

自宅から男体山までは東北自動車道経由が最短コースで、福島県檜枝岐方面に進みひたすら一般道で南下するコース。新潟から谷川岳経由で行くルートがあるが、どうせ夜中に進むのだからと、一般道一直線南下コースを選択する。後で考えてみれば男体山登山のように直登コースであった。

何とか5時頃に二荒山神社に到着するもののコンビニがない!!!。
探しまわった挙句に、いろは坂を戻り、日光市内のコンビニで調達。またもや登山口に。ロスタイム2時間。ということで7時ころより登山開始する。
ルートは山頂ピストンです。この日は男体山登拝大祭ということで、山頂ピストンでご利益があるとのことでしたので、そう云われると縦走は出来ないです。


登山者用第1駐車場に車を止めて7時過ぎに出発。早い人は下山しています。
この時にそうか登拝大祭で深夜0時に出発した人達かと気が付きました。
入って右側の受付で1,000円払い真後ろの登山口に向かいます。名前を記入するのかと思いきや、この大祭期間中は記入しないそうです。気が抜けてがっくり、そしていよいよ登山口です。こんな階段が続き、次第に笹の道に進んでいきます。
やったー一合目、意外と簡単に行けるんじゃねーと、ぬか喜び歩く楽しい時でした。
どんどん前の人を追い抜きながらいいペースで3合目、あれ?2合目何処だったという感じでぺちゃくちゃ下山者に話しかけながら余裕のよっちゃん。
ハンゴンソウ
ミヤマシャジン
なんか色合いが綺麗です。秋?を予感させる登山路。まだ余裕
4合目まではアスファルトの林道をあるいて4合目へ、そしていよいよ段差が幅も広く足にダメージが大きい感じが始まりました。
この大変さは何処まで続くんだ~と思いながら、下山してくる方がまだまだ長いよーなどと聞いて何となく実際と自分の感覚が同調し始めてくる。途中から見える中禅寺湖
そしてまた霧の中へ。おかげさまで直射日光は浴びずに霧の涼しい風を時折受けながら歩けます。
もうこの辺になってくると写真を撮る余裕もなくなってきます。樹林帯、岩場、階段、バリエーションが多く、帰りのことを考えるとちょっとでも怪我をしたら即下山だなと確信。
岩場の幅も大きくよっこいしょ!と掛け声をかけながらの連続。時折アブかハチか分からないブーンとする音を手で払いながら、まだかー!!と心で思いながらザックをおろしての休憩2回めです。
バリエーションが無くなり岩場が続くようになります、何となく筑波山上部の岩場登りを思い出しながらひたすら高度を稼ぎます。時折、鳥居やホコラのようなものがあるので飽きることはありませんが、4合目からは標高に比例してというか、号数に比例して大変になってくる感じです。
9合目まで来ました。視界が開けて森林限界です。ここからは、富士山のガレ場歩きになります。
とっても楽。スリップし易いけど見通しがよく、振り向いて中禅寺湖を眺めているとあっという間に山頂につきます。


天気がいいです。霧と思っていた部分は実は雲でした。
こんな道が続いていればいいな~と嬉しくなり一枚撮影。
雲を抜けて少し上の高さまで上がってきました。
眼下には中禅寺湖、観光船が小さく見えたりします。
なんとか山頂に到着です。やったー!!!
そして奥の大剣。130年見守っていてくれた剣が折れ、その後下野市の鉄工所の方がステンレス製クロームメッキ仕上げにてご奉納くださった世界一の大剣。あれから4年が経ちますが、青空に突き刺さっています。
キラリンと先端が光っていかにも切れ味鋭そうな感じです。
触ってみましたが、人間を切るものではない鋭さでした。空を切るのか?どんな意味があるのだろう
と想像を馳せながら触ってみました。そしてなんとこの輝き!ツルッツルでした。
お初の写メを、カメラ用の台があったのでセルフタイマーで撮ってみました。
元々高所恐怖症なので、あんまり雲を眺めていると山酔いしそうなので、行動食を口にして下山します。
何故高所恐怖症なのに山にのぼるのか?と云われますが、自分でも不思議です。

なので、一生行かないであろうと決めている大キレット、八海山、戸隠山。
自己分析すると足場の幅が狭いと高度が低くても怖い。
不帰の剣でも霧の中で周りが見えないと怖くない。
ということで、多くの方は山頂からの展望を期待するが、私は見えないほうがいい。
見渡してしまうと、もう二度とここには来なくていいなと思ってしまうから(心が成仏してしまう)
高所恐怖症の山登りの心理は不思議だね。

下山路です。来る時には見えなかったタマガワホトトギス
心に余裕ができたのでトンボ撮影。
男体山には様々な笹が混生するようですが、こちら側には背丈の低い80cmぐらいのミヤマクマザサが一面に生えていて、人の目線からは遠くを見渡すことができて、熊が居ないか?鹿が居ないか?など確認しながら歩くことが出来ました。

サラッとブログ書いていますが、本当に大変な山でした。
私もある程度足には自信がありましたが、脆くも砕けました。

やはり8合目から4合目までのステップが大きい事、手を着きながら岩を登ったり降りたりという作業や
笹の茎を滑らないように歩く、木の根っ子の間の足置き場、泥道の下りなどありとあらゆる難路が待ち構えています。そういう意味で富士山は楽勝ですね。

一緒に登った小学生云わく穂高岳の方が大変だった~とか言ってるのが耳に残りました。
穂高岳は行ったことがありませんが、男体山より大変なんでしょうね。

このあと、気持ち悪くなり、熱中症にかかりました。車のエアコンで30分クーリングしたら回復。
水ばっかり2Lも飲んで、汗をいっぱいかいてミネラル成分を出しまくったせいでしょうね。

栄養の取り方、水分の取り方、汗のかき方など気をつけて夏場は歩かないといけないな~、そういう意味で集団で登ればコントロールもできるけど、単独だと限界まで歩きますから、それが後々祟ってきます。

相変わらず良い勉強になりました。

ご覧下さりありがとうございました。男体山行かれる方はペース配分にご注意を!