2019年のクリスマスの日、
夕方、Hと待ち合わせのカフェで会うと
さっそく
「これ」
と言って、
届いた封書を見せてくれた。
当然だけど、
弁護士が作った文章は
とてつもなく冷淡で、
わたしたちの関係について
こんな風に第三者が入って
しごく冷静な文章で明記されることが
へんな感じだった。
読み進めると、
「え??」
と思わず声を上げた。
そこには一般的なサラリーマン
40代の年収くらいの
金額が書かれていて
1週間以内に支払うよう書いてあったからだ。
「これは高いよね??」
「高いよね。びっくりしたよ。
減額交渉を見越してこんな
金額なのだろうけど。」
Hは笑いながらそう言って、
「もちろん、とても無理だから、
すぐに弁護士に相談しないと。」
と落ち着いていた。そして
「実は、それを受け取ったのが
嫁で。
その場で読まれて、かなり戸惑ってて。
すぐに、相談できる弁護士を
探し始めたんだよ。」
と話した。
正直すごく嫌だった。
奥さんの戸惑った気持ちはわかるけど、
このことにHはなぜ介入させるのだろう。
「そっか。。それで、
どこか相談できそうなとこあった?」
「明日会ってくれるところがあったみたいで
行ってくるよ。」
「そうなんだ。
気持ちはわかるんだけど、
わたしが一緒に探したかったな。」
「うん。。ごめん。
でもどうしようも出来なくて。
。。とりあえずご飯食べにいこ。」
回避できる方法はあったよね・・・
気持ちはもやもやした。
しかし
人の行動についてあれこれ考えても
仕方がない。
これも含めてHなのだから。
プロセスはどうであれ、この先の事を
信じるのみだ。
クリスマスの飾りつけがされた
お店で美味しいお酒を飲んで、ご飯を食べると
すっかり気持ちは前向きになっていた。
「お金の事は、わたしも
一緒に頑張るからね。」
そう伝えると、
Hは嬉しそうだった。
ただ、気になっていることを
そのままぶつけてみた。
「奥さんはわたしにも
請求するつもりかな?」
「うん、、その可能性は高いと思う。
今回の事で請求の方法もわかったし、
色々リサの事を聞かれてるしね。」
金銭的には苦しい。
ただ
慰謝料請求することで、
奥さんは離婚の決意を固めやすくなる
だろう。
Hは、この件があっても
全わたしへの気持ちは揺るいでいない。
ある意味これって、
捉え方によって
一気に進展するタイミングかもしれない。
いっそすぐに請求が来てほしいと
心の中で考えていた。