リアル・ナウ、ついさっき。


夫婦で、ちょっと言い合いをしてしまった。


それは数日前のいさかいに根を発していた。


私の失言のせいである。


かっとなって、思わず言ってしまったことで、

本当にそう思っていたわけじゃなかった。


…数日前。


アルバイトからくたびれて帰ってきたとき、

洗濯物も山とつまれたまま、

洗いものもシンクに重ねられた朝のまま、

散らかり放題の部屋でゲームしていた彼を見て、


一日中家にいるならどうして片付けてくれないのか…


私はアルバイトしているのだから、

家にいる人が少しぐらい家事してくれてもいいのでは…


病気の人なのだから休むべきだとはわかっていたけれど、

自分が風邪気味でいらいらしていたこともあり、

バイト後夕飯の準備をしながら私は、


どうして家事をなにもしてくれないの?

ゲームはするくせに、

まったく期待はずれなんだから


と、口にしてしまったのだ。



後から悪かったと思ってあやまったのだけど、

出してしまった言葉は取り消せない。

取り消したくても。

それ以来、なにかと彼は

「おれはどうせ期待はずれの男だから」

と自嘲気味に言うのだった。



でも彼がそう繰り返すことで、

身から出たさびとはいえ確実に私もぐさりと傷つく。



傷つけ、傷つけられ、傷つけかえし。



それで、この祝日何度目かの「期待はずれ」発言が

出た晩、私は、ついにキレてしまった。


なんでそんなこと言うの、いやみじゃないの。

今日何度それ言ったと思ってるの?

もういいかげんにして!!



彼は「おれ、あんたがこんなじゃうちにいられないよ」


と言い残して、部屋を出てしまった。



すぐに追ったが…



外はまっくら。私は鳥目ヒヨコ


うちのクルマ車はあった。

中にいるのか、と近づいたけれど彼の姿はなく。

アパートの駐車場はがらんとしていて、

風が吹きすさんで寒いだけで、

ひとっこひとりいなかった。


どこに行っちゃったんだよ…


途方にくれる。


そうだ、彼の携帯携帯にかけてみよう。


思い立って、部屋に戻り家の電話から、

彼のナンバーをプッシュする。


おねがい、出て。でて。でて。


呼び出し音の直後、部屋で着メロが鳴り響いた。


私はへたりこんだ。


携帯、おいていったんだ…。



携帯がなくては、連絡手段はない。

もう打つ手はない。

徒歩で彼が行きそうなところを、やみくもに歩いて探すか?



そう悩んでいるうちに、玄関のノブが音をたてた。

彼が帰ってきたのだ。



どこへ行ってたの、ときいたら

近所の外飼いのうさぎウサギを見ていたとのこと…。


そりゃ、うさぎ、かわいいけどね…

夜中にうさぎ…

この寒いのに…。


なんだか脱力して、二人で仲直りした。


そんなわけで、コメントへのお返事遅れています。

しばしお待ちくださいませ。女医風呂