セカンドオピニオンをとるために訪れた精神科。

夫・光良を、ココに入院させるために紹介されたのだ。

市立病院精神科には入院設備がないので、

入院設備のある開業医へ紹介状が出た。


そのへんのいきさつと、お約束はこちら↓

http://ameblo.jp/joyblog/entry-10020580503.html


だが、妻・純子は夫が入院の必要な状態だとは

とても信じられなかった。


精神科で出されたクスリをやめて会社にさえ行かなければ、

彼はいつもどおり温厚な彼だったからである。



彼は精神病院に入院するのか?


それとも入院の必要はないのか?


私は後者だと思いたかった。


だが、それが妻の欲目のたわごとでないことを

証明するためにも、プロである精神科医の判断を

あおがねばならなかったのだ。


その審判の日…


まず、彼がドクターと面談し、

次に私が家での彼の様子を家族として話したのだが、


多弁・怒りっぽいかどうか、など

そう状態を疑われているような質問がドクターから出た。



やはり市立病院の紹介状に、

そううつ状態疑いで要入院

って書いてあったんだろうか…。


…やっぱ、入院?!

いやだなあ、それはいやだ。

でも、しょうがないのか?

はたしてほんとにそうなのか??


もやもやを、私は光良にぶつけてみた。



「ねえ、やっぱそう疑われているみたいよ。

多弁って言われてたけど、何話したの?」




光良は答えた。



「ん、疑いを晴らすには

限られた診察時間内で詳しく知ってもらう

しかないと思ったから、

MAX速度で詰め込んでしゃべった」



あなたそれ、

思いっきり

裏目に出てますからー!!



おしゃべり→多弁→そう状態

と思われてるんじゃなかろうか…


精神科の待合で叫ぶわけにもいかず…



私がしゅんとしていると、彼が待合室の本棚から絵本を

取り出してハシャギだした。


「うっわー、ウルトラセブンだよなつかしい~」


精神病院の待合室で、

こども患者さん用の絵本

ニコニコ眺める成人男性。


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そのビジュアル、やばすぎ。



ああ、

もう涙でそう。


「なんでウルトラセブンの絵本見て

さわいでんのよ!すごくヘンな人みたいじゃん!」


光良はにくらしいほどの落ち着きで、きょとんとしている。


「え、だってウルトラセブン面白いじゃん」



「だからって、精神病院で絵本もって

ワホーイとか言ってたらヘンでしょうが!!」


この超ど級オタクが!


私の怒りは尽きなかった(つづく)。


p.s.うちにあるのよコレ…



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