~言い訳くさいまえがき~


ここから始まる「××との戦い」の一連の記事は、


建前上はフィクションです。


たてまえなのでそういうことにしておいてね…。



現実がモデルとなっておりますが、細かい状況などは

ぼかしてあります。ツッコミにはお答えできませぬ。

どこまで本当かはご想像におまかせします


勘のよい方はいろいろと気づかれるかもしれませんが、

たてまえフィクションゆえ生あたたかく見守ってくださると幸いです。


デリケートな話題のため全記事を予告なく変更または

削除する場合がございますが、ご了承ください。





主な登場人物



純子(じゅんこ)

研修医時代に心身ともに疲れきり、寿退職を選んだ女。

過干渉だった両親とは不仲ゆえ絶縁している。

現在はとあるスーパーでアルバイトする主婦。



光良(てるよし)

純子の夫。

まじめでやさしいが、お人よしすぎるのが玉にキズ。

純子との結婚を反対されて以来、両親と疎遠になってしまう。



志麻代(しまよ)

光良の母。

純子の世間知らずぶりを気にかけている。

光良に輪をかけたお人よし。



鬼縞(きじま)部長

光良の会社の人事をシキる女部長。

冷徹なやり手ウーマンとして恐れられている。




純子が光良(てるよし)と結婚して3年が過ぎた。


研修していた慶應大学病院から夜逃げすると同時に

両親に家出宣言し、交際を反対されていた彼氏の光良と

手に手をとってかけおちをした日々が、

いまだ昨日のことのように鮮明に思い出せる。


当時の私は従順な娘だった。


家出とかけおちは、従順だった私の始めての反抗だった。

反抗期がなかった時点で、充分に異常な親子関係なのだが。


娘の初めての反抗に、私の両親は衝撃を受けた、らしい。

「娘を医者にしてお金を稼がせる」

という夢が頓挫した母親はなかばひきこもりのようになったが、

逆上した実父は一気に攻撃に出た。


父の秘策は、


「娘は精神異常だから親元で治療させる必要がある」


と彼氏・光良の両親に吹聴することだった。


「実の親が言うんだからほんとにバリキチなのでは?

たいへん、ウチのムスコと別れてもらわなくっちゃ!」


父のデッチ上げを信じかけた光良の親と激しく言い争い、

いくたびもの修羅場を経たが、光良と私は初志貫徹し

婚姻届を出すところまでこぎつけたのであった。



そのときのいざこざから、

光良はご両親と疎遠になってしまったのだけど…。




実の両親と、

彼のご両親の不幸の上に私たちは愛の巣を築いたとも言える。


罪悪感があった。

でも二人だけの甘い蜜の世界に、私は酔いきっていた。




だからその巣に崩壊の危機が迫っていたなんて、

幸せボケした私には、ちっとも感じ取れなかったのだ。


http://ameblo.jp/joyblog/entry-10020182727.html につづく)