昨日は実在したK應太郎さんのことをお話したのだが、
今日は花子さんのことをご紹介したい。
K大には看護学校が併設されていた。
看護学校寮は大学病院に近かったので、家の遠い医学生たちは
寮生をうらやましがったりしていたものである。
K大病院の正門横にはバブル期に設計され
バブルがはじけてから完成した、
城門とみまごうがごときでかいレンガ貼りのバブリーな建物が
建っているのだが、
バブル期の産物だけあってデザイン重視の贅沢な建物で
円形の巨大な飾りアーチがあり、その真下は狭いワンルームほどの
デッドスペースになっていた。
暮らせるほどに広いデッドスペースを見ては、登下校時に
「もったいないね~。人が住めるね」
などと話していたものだ。
クラスメートの男子など、
「おれ夜は寝袋であそこに寝れるから、
1ヶ月2万円くらいであのアーチの下
貸してくんないかな~
終電なくなったときなんか便利」
などと言っていたくらいである。
そうそう花子さん のお話…
花子さんは、麻酔科の実習のためにいる太郎さんとは違って
(太郎さんについてはコチラ↓)
http://ameblo.jp/joyblog/entry-10019160478.html
救急医療練習用のお人形さんである。
看護学校の講師の方が、医学部1年生に貴重な医療現場の
話をしてくださるという講義があった。
医学部生たちは出席をとるのでほぼ全員集まってはいたが、
看護学校の講師さんとは今後お世話になる機会が少ないと
思ったのだろうか、医学部講師の講義時よりも、特別に
ムダ話が多かった。
いけませんね。
マジメに聞いていた学生もいたのだけど…。
看護の講師さんは、医学部男子どものでムダ話に立腹されてしまった。
「看護学校には、
慶O花子さんという救急用の実習人形があるのですよ。
これは学生たちには貴重な練習になるんです。
医学部には救急の練習人形は、ないですけどね!」
…と早口でおっしゃると、すたすた帰ってしまわれたのであった…
ちょっぴり悲しく(講師の方が怒ってしまわれたことが!)、
なさけなく(医学生の無礼な態度が!)、
そしてうらやましかった(花子さんって見てみたい!
医学部にはなくって看護学校だけなのか…
花子さんというくらいだから女体人形なのかしら?!)
と感じた講義の思い出なのだった…。