医学部3年生のころ、
生理学Ⅰと生理学Ⅱ
という学問があった。
私、この試験落ちまくってしまった。
Ⅱは高校の生物学によく似ていたので余裕で通ったものの、
Ⅰは物理テイストが多かったので、
ついていくのがタイヘンだったのである。
そう、私は受験で生物・化学選択の女。
医学部受験では、たいてい理科は二科目とる。
いちばん多いのが物理&化学選択で、
生物&化学選択はあんまり多くなかった。
生物は細胞内のミクロなネタから、果ては
生物群などマクロなネタまで勉強する範囲が広いので、
受験では満点をとりにくく不利といわれていたのだ。
それでも、生物面白かったから有利不利考えず選択し、
自分の興味のある学問だったので、試験結果も良かった。
結果オーライってことで。
当時、中高でのカリキュラム変更のはざまにいた私は、
なんと一度も物理を学んだことのないまま
大学に入ってしまっていた。
そこへ、この生理学Ⅰである。
大学に入って、ほぼはじめての物理だ。
中学レベルの基礎の物理すら知識のない私には、
はっきり言って、ちんぷんかんぷん。
でも必修科目なので、落ちたらそれは
=留年を意味する。
だから必死で勉強した…。
物理を学びなおすため、大学入学後、
わざわざ高校物理の参考書を
買ったことも…(涙
その努力のかいなく、
というか私は物理が超ニガテである自分を発見してしまった。
ゆえに生理学Ⅰの試験…
三人の教授&講師たちによる試問はアッサリ落ちた。
というか、自分で「勉強しなおして出なおします」
と、白旗かかげて試験室を退散したのだった。
試験には、再試と再再試と三度のチャンス
がある。
この、再再試までに受からなければ、
自動的に留年である。
あ・せ・る!!!
再試、ひとりめの教授の質問はクリアした。
ふたりめもなんとか答えた。
とりあえず、ほかの人と比べてさほど劣っていない程度には。
しかし、三人目の講師の質問は
心電図について突っ込んだ内容で、
心底理解したものでなければ難しく、またも不合格。
この三人の質問すべてに答えられねば明日はない。
一度目の正規試験も、
この三人目の方のところでストップしたのだ。
やばいよやばいよ!と出川哲郎さんのようになりながら
最終試験、
運命の再再試 を受ける私…(つづきます)