医学部時代、最も印象に残った学問はなにか…
と言われたら、私は法医学を挙げる。

そんな学生は私だけではなかたらしい。

「医学部6年間で最も印象に残った講義」
に選ばれたのは、
故・鈴木和男先生の法歯学講義だったからだ。

今はあの素晴らしい講義をもう聞けないのかと思うと、
残念なことである。


↓先生の著書。おすすめ!


鈴木 和男
遺体鑑定―歯が語りかけてくる



鈴木先生の講義で知ったこと、

そのひとつに口唇紋がある。


今でこそ、推理小説などで扱われ、
メジャーになりつつあるけれど
当時は学生向け解剖学の本にも載っていなかったりした。


これ、何かというと


 くちびるのしわしわ


くちびるをよ~く見ると、シワシワしてる…
指紋のように、クチビルのしわにも個人差があり、
個体識別に役立てられると、いうのだ。


この口唇紋、発見のいきさつがおもしろい。


とある大学法医学教室の某先生が、接待かなにかで
女性がお酒を出すようなたぐいのお店に行ったとき…

「また来てね♪」

と女性従業員の方々が、

自分の名刺にキスマークを付けてくれるのだという。


そしてキスマーク名刺を集めていた法医学の某先生、
あることに気付いた。


キスマークは一個一個、

みな違うじゃないか!



それが、ひとりひとりみな模様が違うという口唇紋の
発見だったのだという。

なんともセクシーな発見の経緯だと思った…。



(この話つづきます…)


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