私の親は超がつくほどTV好きであった。
もちろんドラマも大好きであった。
そこに私の前に立ちふさがる大きな虚構の壁が…
それは 「ナースのお仕事」 である。
身内に医者のいない両親が、情報源にしてるのがこの
ドラマだったので、いい加減にしてくれー!!と思った。
両親のアホさかげんにも、ドラマのウソ八百にも。
私は全部見たわけではないし
(と言うかムカついて全部なんて見るの無理)、親が見るので
見ないようにしても聞こえてきたりという知識しかない。
それでもこれはひどいなということの多いドラマであった。
看護師をしている姻族の叔母は
「見ないし、話題にも出さないことにしている」って言うくらい。
なにしろナースの主人公が夜のバイト(キャバクラだったかな?)
したり、病院の廊下走ったり、ドジドジっ子という設定だから。
比較的無難なところのみ挙げると、
★血が苦手じゃ医者になれない
血を見ると失神しちゃう研修医が出て来たのです。
血が好きって人は少ないし、誰でも血は苦手だとは思うよ。
でもさ、研修医が血を見ると卒倒するってのは、ないでしょ。
だったら外科の病棟実習は、どうやってのりきったのさー。
血を扱う生理学実習はよ?
あ、暗い記憶が甦った。
病棟実習の前に医学生お互いを相手に採血の練習して、
私から血を採る時にうまくいかず、血管ぐりぐり
針でえぐって迷走神経反射起こさせて、それでもやめなかった
男がいたんですよ。
結局そん時は監督してた研修医が私があんまり徐脈&
蒼白なんでそのくらいにしとけ、
って言ってくれて助かったのだけど。
その採血ヘタ男くんが献血するとき(献血センター見学&
献血体験という実習があったのよん)、半分も採らないうちに
気分が悪いと言って途中でやめたことはあったな。
だから、他人から血採るのは平気でも、
自分が採られるのはイヤンな男というのはいると思うけどね。
なんでこんな腹立たしいウソ八百ドラマを作るのかと憤慨していた
のだが…。とある広報誌にドラマのストーリーを作った人の
エッセイが載っており、
〈実際に病院に行ったとき冷たい
対応でガッカリし、 こんな病院
あったらいいなという思いで作った〉
というようなことを書いていたので合点がいった。
こんなトンマな病院あるものか!と憤っても、
これが作者の理想像だと言われればそれまで、誰にも
他人の想像にケチをつける権利はない。
が、このドラマを見て医者やナースはあんなにドジっ子でも
勤まるお気楽極楽な仕事、と信じ込む低能は許しがたいと
いうことだ。
また、別のドラマで心臓ガンというのが出て来た。
★心臓ガンは基本的にありません
心筋というのは生まれ落ちたが最後新しく分裂しないので、
ガン化はしないのであります。心筋原発のガンというのは
まずない。
心房に粘液腫が出来たり、他臓器に出来たがん細胞が
やってきて心臓を侵すというのもないではないが、
その場合も「心臓ガン」って言い方はあんまりしないと
思うのだよー。
当時はありえねええ~!と脱力していたものだけど、
フィクションであるドラマなのだから、病気もフィクションの
方がいいのかもしれないなってちょっぴり思う。
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