今日は我が家で餅つきをします。
仕事でお付き合いのある方が
杵と臼を持参してくれるということで
イベント決行となりました。
何人かの友人たちにも声をかけて
仕事の抜きの少人数のパーティー。
子どもたちや家人も楽しめるだろう
と云いつつも、
僕が一番楽しみにしていたりして。
そう云えば
僕は子どものころ、
あまりお餅が好きではなかったです。
それがあるきっかけで
好きになりました。
お餅と僕との関係が変わったんですね。
これもセルフイメージの一部です。
そのあるきっかけとは
当然のごとく
美味しいと感じるお餅を食べたから。
ただし、
何か特別なお餅だったわけではないんです。
以前僕が住んでいた
成城学園の近くに
行きつけのお蕎麦屋さんがありまして
商店街のなかにある
ごく普通の、
家族で経営しているような
お蕎麦屋さんです。
そこで食べた
「揚げ餅おろし蕎麦」が
それはもう美味しかったんです。
普段から絶対的蕎麦派の僕は
「力うどん」などは食べません。
だから
お餅を蕎麦屋で食べる機会は
当然皆無なわけです。
でも
そこのお蕎麦屋のメニューを初めて開いたときに
「揚げ餅おろし蕎麦」
という品書きが僕の目に留まり
なんとなく魅力を感じてしまったんです。
僕はあまり見たことのない品が
メニューにあったりすると
ついそれを注文してしまう癖があります。
揚げ餅おろしという品自体は
そんなにマイナーではないのでしょうが
僕が今まで行っていた蕎麦屋さんには
このメニューがなかったのです。
それに
冬に暖簾をくぐって入った僕にとって
揚げ餅おろしという響きだけで
からだが温かくなっていくようでした。
さっそく注文してみると
「お蕎麦をきし麺に変えますか?」
と聞いてきました。
なーるほど!
お餅と相性がいいのは
断然蕎麦よりもうどんのほうです。
お餅と一緒だと
お蕎麦は
なんとなく緩々に伸びてしまう。
それでもあえてうどんにせず
蕎麦で頼んだお客に対して
「蕎麦をきし麺にする?」
と、聴いてくるなんぞ
さすが分かってますね。
僕はうれしくなって
きし麺を頼みました。
そして
そのとき食べた
揚げ餅おろしきし麺は
僕のからだを温めてくれたし
お餅が美味しいと感じた最初となったのです。
そんなこともあって
その店での
「揚げ餅おろしきし麺」は
MY FAVORITEのひとつになりました。
味だけでなく
そのときの好印象って
テイストそのものを変えてしまうのです。
それ以来
食べても食べなくてもよかった程度の
お餅と僕との関係は変わりました。
「僕はお餅が好きな人」
というセルフイメージを持ったのです。
今ではときどき
自らお餅が食べたくなって
家人にそれを要求するようにもなりました。
娘のココロが摘んできた
庭に自生しているヨモギで
餡子入りのヨモギ餅を作ってもらい
食べたりしています。
事務局にいるときも冬場は
お餅入りということで
「けんちんうどん」
を頼んだりもします。
こちらは正直
美味しいのはお餅だけで
緩々になりすぎてるうどんは
あまりいただけないのですが…。
そして
世田谷から離れた今でも
僕はときどき
そのお蕎麦屋さんに行き
「揚げ餅おろしきし麺」を注文します。
いつからか
「各品、きし麺にも変えられます」
という一文がメニューに。
なんだか
自分だけの秘密基地が
みんなにも知れわたってしまったようで
少し寂しかったりもしますが・・・。
とにかく冬場は
アツアツの汁の中で
柔らかいお餅がじっと待ってくれてる。
あはは。
魅力的です。
さーて、今日の餅つきが楽しみだな。