少子化~女“性”たちの言葉なき主張~
海老原 嗣生 (著)
女性活躍推進や両立支援の担当者は必読
そして女性部下をマネジメントしたことのない人や
女性部下のマネジメントに苦手意識を持つ人が読むといいかもしれない
何が彼女たちのやる気やモチベーションを削いでいるのか、その根本的な原因が見えてくると思う
そして女性が働き続けパフォーマンスを発揮し続けるのに大事なのは、人事と社員、上司部下の双方の対話
自分自身、30年、結婚しても妊娠しても出産しても辞めずにここまできて、
これまでの困難さを声高にいうのはちょっと違うかなと思ってるけれど
困難に直面する度に、どうすればいいのか、
いろんなステークホルダーの人と話し合いながら
ここまでやってきたことだけは言えるし
後に続く人たちには
これからも良くなっていくことを信じて
対話を重ねていくことだけは強く勧めたい。
ちなみに
「四大(4年制大学に)行ったら、就職なくなるよ!(P57)」←親にも親戚にも言われました
最悪期だった1996年入社組の新卒求人数をみると、その数はわずか39万件(リーマンショック後の最悪期の2011年は58万件)(P67)←まさに1996年入社組です 苦笑
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現状の出生数は、1970年代前半の3分の1強(P3)
産むのは当たり前ではなく、そうするしかなかったから(P7)
国防婦人会については、いうべきことが多々あるが、かつて自分の時間というものを持ったことのない農村の大衆婦人が、半日家から解放されて講演を聞くだけでも、これは婦人解放である(P32)
今や30代前半の女性の未婚率は4割に手が届くほど(P48)
「四大(4年制大学に)行ったら、就職なくなるよ!」(P57)
奥さんが専業主婦でも成り立つくらい、当時(1980年代)の熟年社員の給与は高かった(P64)
最悪期だった1996年入社組の新卒求人数をみると、その数はわずか39万件。対して、リーマンショック後の最悪期の2011年入社のそれが58万件(P67)
ハーバード・ビジネス・スクールのロザベス・モス・カンター教授(社会学)は、「ある集団でマイノリティが3割を占めるようになると、その集団は大きく変化する」と語っています。2010年代後半とは、まさに、産業界に染みついた「男の論理」が、退潮せざるをえない時期だったのでしょう(P84)
課長に占める女性割合が、10%程度で遅々として向上しないのは、50歳前後のロートル男性課長が大量に居残っているため(P90)
わずか20年歴史を遡っただけでも、日本は今と比べものにならないほど男社会でした。その中で、フロンティア女性たちは想像もつかないほどつらい思いをしてきた(P93)
彼女らのがんばりのおかげで「女性の活躍がなければ会社は立ちゆかない」という意識が生まれ、男社会が徐々に壊れてきた。この期におよんで「日本社会は全然変わっていない」と言うのは、大変な思いで戦ってきた先輩女性たちのがんばりを正当にしないことになる(P93)
夫が家事育児をすることは、夫自身の意識を変え、妻の心の負担を軽くしてくれます(P104)
勝ち組男性は複数回結婚できるが、その分、結婚にあぶれる男性が増えている(P112)
今でも既婚女性は、1974年とそんなに変わらない程度に子どもを産んでいます(P114)
ともすると、「女が高望みだ」と揶揄する人が出てきそうですが、そうではないでしょう。世の中の多くの人の頭の中が「昭和のまま」だからなのです。それは当事者の若き女性よりも、親や親類、周囲に人たちの「目」が大きな問題ではないでしょうか(P121)
未婚のまま残るのは「低年収男性と高年収女性」という現実(P127)
結婚した人たちは、昭和型の価値観がかなり排除されている(P127)
受精・妊娠・出産確率の低下は、思っているほどではありません。自然妊娠で30歳の出産可能性を100とした場合、40代前半なら(出産までのプロセスは難航するでしょうが)70か、もしくはそれ以上あるというのが多くの先行研究の示唆するところです(P137)
昭和15年(1940年)で40代に子どもを産んだ女性の割合は、32.4%(P148)
「40代は産まない」という常識も、1960〜80年代につくられた、いわば「昭和の常識」でしかない(P150)
(女性の)学歴は8年、勤続は10年、寿命は20年延びた(P151)
現状、不妊治療により40代前半だと50〜60%の人が子どもを持てている。とすると、(自然妊娠と)不妊治療まで含めた40代前半の妊孕力は90%近くになる(P181)
かつて営業の職場も「女性には無理」と言われてきました。ただ、そこにあったのは性差ではなく商習慣の問題です。たとえば、取引先が無理難題を言い、営業スタッフが深夜に棚卸しや商品入れ替えをやらねばならなかったとか、外注の職人さんの気性が荒く、ときにはセクハラまであったとか、そんな悪習慣が女性を寄せ付けなかったのです。それが、ブラックな商習慣を正すことで、女性も活躍できるようになってきました(P213)
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