普段なかなか読めない小説を
細々と時間ができた時に読んでおります。
女教皇ヨハンナについての伝説?やお話は知っている方も多いと思います。
でも、私はあまり良い気分がしなかったのですよ。
なんでかと言われれば
いかにも俗っぽくスキャンダラスに
興味本位に面白おかしく?語られているからです。
まるで東スポの風俗頁や
女性セブンのゴシップ記事を聞かされているよう。
芸能人の不倫騒動を語るように
妄想で貶め、さも自分は正しい人のようにふるまうあの感じ・・
現在伝わっている歴史の多くは
男性が記述してきたものがほとんどでしょう。
歴史に記されている女性たち
良くも悪くもそこに男性の妄想が投影されているでしょう。
古くはマグダラのマリア、
そして、この女教皇ヨハンナ
魔女&魔性の女(スフィンクス・セイレーンなどなど)
屈折した性への妄想がいやらしい。
あくまでも、
女性を卑しく貶めるように語られる・・
言葉による凌辱。
そこには女性への憧れと、欲望、
男性の支配欲や立場の誇示などの
複雑な心理・・・
今風に言うと、
こじらせ書記官の妄想ダイアリー
とでもいえるような状態になってしまっています。
なので、女教皇ヨハンナについても
とても興味があったのですが、
ゴシップ風に書かれて嫌な思いをするのは嫌だ・・
ということで避けていたのです。
今回読もうと思ったのは
まず、作者が女性であること。
読んだ人の口コミがまともで好意的であったことです。
読み始めてすぐに物語の中へと
グッと引き込まれてしまいました。
阪田 由美子さんの翻訳もとても読みやすいです。
これ、翻訳本ではとっても大事です。
訳者によって全く違う印象になってしまいますから。
そして、思いもよらなかったのは
ヨハンナを通して、自分の半生を追憶することになったことです。
タロットカードの女教皇のようですね。
自分とは何者か?を
小説を読みながら問われているように感じます。
今後も「女教皇ヨハンナと私」として
自分の半生も書いていきたいと思います。
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