幸せな社会のために~「しっぽの声」夏緑・ちくやまきよし | Not at all

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忙しすぎず ヒマ過ぎず

ビッグコミックオリジナルで連載中。

タレント業の傍ら

動物愛護の公益財団法人代表を務める

杉本彩が協力している作品。

 

子どもの数より

ペットの数が多いと言われる

愛玩動物大国である日本。

 

しかし、そのペット産業の裏側では

信じられないような現実があり

人間のエゴで苦しむ動物たちの

リアルを抉った作品。

 

動物はペットショップで誰でも気軽に買えるが

世話の大変さや

亡くなるまでにかかる費用を

教えてはくれない。

 

店にとって動物は商品だから

とにかく誰でも良いから売ってしまいたい。

 

自分も一時期、野良猫の里親探しや

TNR(避妊・去勢手術)に関わっていたけれど

結局、ペット産業の尻ぬぐいを

善意のボランティアに押し付けてるのだと

すごく空しい気分になった記憶がある。

 

日本人は世界の中でも

モラルが高いと言われているが

動物愛護に関しては

恐ろしいほど遅れている。

 

昔と比較して

動物愛護法が厳しくなってきたが

それでもやはり動物はモノ扱いだし

人間と違って、虐待されていても

その家に踏み込む事もできない。

 

それにフランスの様に

生体販売禁止になるのが理想だけど

日本はあれだけ収益があり

多くの人が働いてる現実を考えると

すぐにそれは実現不可能なんだろうな。

 

では、私たちに何ができるか。

 

それは、とにかくこの作品を読んで

ペットを飼う大変さを知り

家族として迎い入れる覚悟ができたら

保護団体や良質なブリーダーから

譲ってもらう。

 

そういう流れが主流になれば

少しでも過酷な状況で生きる動物が減ると思う。

 

それに動物にとって

生きにくい社会は

人間にとっても幸せじゃない。

 

例え一匹でも幸せな生活ができるように

一人でも多くの人に

読んで欲しい作品です。