鏡の物語 | 神人一致の癒奏術・響庵

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昔々、神の言葉を聞く鏡がありました。

鏡は二つあり、一つは『天津神』の言葉を聞く鏡で、もう一つは『国津神』の言葉を聞く鏡でした。

二つの鏡を『合わせ鏡』にして、天地の神々の言葉を聞き、そうして国を治めていました。


しかしある時、国を治める支配者が変わりました。

新しい支配者も同じく【神】の言葉を聞くものでした。

そこで、新しい支配者に国を譲るとともに、この【天地の鏡】も譲ろうとしましたが、その支配者は『その鏡は醜い。だから新しく美しい鏡を作れ』と命じられました。

そこで鏡造りの一族が精魂込めて一つの鏡を作りました。

それを見た新しい支配者は『これは美しい。これをもって国を統治しよう。』と言いました。

ですが、神の言葉を聞くには『天地』二つの鏡が必要です。

なので鏡の一族は『この天地の二つの鏡もどうぞ持って行ってください。天地二つの合わせ鏡でないと世は乱れます。』と頼みましたが、新しい支配者は『醜い鏡は要らぬ。』と言って新しい鏡だけを持っていかれました。


鏡の一族が言ったっとおり、世は次第に乱れてやがて収拾がつかない状態にまでなっていきました。



新しい鏡を『八咫鏡』という。

ここに鏡の一族は伊弉冉大神の分け御霊の神を宿しました。

その神の名を『木花之佐久夜毘売(このはなのさくやびめ)』という。


そして、かつての天地の合わせ鏡の一つを『日像鏡(ひがたのかがみ)』といい、もう一つを『日矛鏡(ひぼこのかがみ)』という。

この二つの鏡にも伊弉冉大神の分け御霊の神が宿る。

その神の名を『石長比売(いわながひめ)』という。


そして、かつて天地の合わせ鏡から神の言葉を聞いていた巫女を『石凝姥命(いしこりどめのみこと)』という。

『石長比売(いわながひめ)』の荒魂としてこの世に降臨した巫女。


天照国照彦天火明櫛玉饒速日尊(あまてるくにてるひこあめのほあかりくしたまにぎはやひのみこと)が天から降臨したときに随伴した32柱の神の一人『天糠戸命 (あめのぬかどのみこと)』という『鏡の神』の娘が『石凝姥命(いしこりどめのみこと)』である。

そして、その後何代も続く『鏡の一族』が、後に古事記を編纂した『太 安万侶(おお の やすまろ)』である。




天地の鏡

『日像鏡(ひがたのかがみ)』は【火(天)の鏡】

『日矛鏡(ひぼこのかがみ)』は【水(地)の鏡】

その『合わせ鏡』の間に入り神の言葉を受け取る。

ゆえに火我水(かがみ)という。