2月26日の新月・日蝕は、ちょうど「脱皮」をするような変容だったのかもしれません。
成長するために今までの自分の殻を脱ぎ捨てる必要があったということなのでしょう。
先に遂げた心の変容がようやく具現化して現象の世界で変容が起こった。
ただ、そんな変容を急ぐあまり、傷ついたり傷つけてしまったりという場面もあったかもしれません。
脱皮をしたからといってすぐに動けるわけではなく、新たな外皮、殻がしっかりとするまで少し時間がかかるでしょう。
もし傷ついたりしているならば、傷を癒す時間も当然必要となります。
ゆったりとした心持で少しの間は過ごしてほしいと思います。
自分の殻を破る、あるいは脱ぎ捨てるということはどういうことなのかな? と考えます。
本来、自分の殻を破るだけのはずが、勢いあまって近くに居る人を傷つけてしまったり、あるいは傷つけられたり・・・・
殻の窮屈さが息苦しく、無我夢中で脱ぎ捨てたなら、それもやむを得ないことなのかもしれません。
ただ、傷ついたり傷つけたりしたのなら、きちんと手当をしておいた方がいいと思います。
傷を放置していれば、やがてジクジクと疼くような痛みを残すことになるかもしれない。
その傷の痛みが負の感情や負の連鎖を生み出すかもしれない。
せっかく成長をしたにもかかわらず、目の上のたんこぶのようなものを作ったままでは、新たな自分を解放しつくせなくなるのではないかと思います。
息苦しさ、窮屈さから急いで脱皮する必要があったと思いますが、息苦しさ、窮屈さから解放された心で、あらためて自分の心と向き合ってほしいと思います。
正義は本当に正義だったのか?
怒りの正体は何だったのか?
恐れの正体は何だったのか?
焦りの正体は何だったのか?
脱皮のエネルギーは人それぞれだと思います。
その強い感情のエネルギーで硬い殻を破り捨てることが出来たのでしょう。
ただ、「脱皮」という目的に向けられた感情のエネルギーが、時に近くにいる人を傷つけたり、または自分も傷ついたりしたのだろうと思います。
この感情を、脱皮し成長した心で改めて見直すという作業が、脱皮後の柔らかい傷ついた心を癒すことになるはずです。
そんな時間がここしばらく続くような感じではないでしょうか。
もうすぐ金星が逆行を開始するということです。
金星は占星学的に「愛・喜び・豊かさ・美しさ」などを象徴する惑星です。
「もう一度それらについて見直してみなさい」
と告げているように感じます。
先週末にお伝えしたアロマです
この中から一番使ってほしいのは「スパイクナード」です。
このスパイクナードには「阿弥陀如来(あみだにょらい)」の名が冠せられています。
様々な如来や仏がある中で、なぜ阿弥陀如来なのか?
それは、阿弥陀如来が「人の情」を救うという慈悲の如来だからです。
感情に善悪はありませんが、この感情によって人は様々な行動をするわけです。
そんな感情から起きた人の「苦」を救うというのが阿弥陀如来の本願なわけです。
スパイクナードの精油には、どうしても手放せない「強い感情の残照」を流すような効果があると言われています。
(*残照:あたりが暗くなってもなお、山頂などに照りはえて残っている夕日の光。)
怒りや嫌悪感、苛立ちなど、およそ尖(とが)った感情を静めてくれます。
尖るのは敵対するような姿勢の感情です。
そんな時、スパイクナードの香りが鋭利になった感情を静めて矛を下ろさせ、やがて慈愛の感情へと転換させてくれます。
「降伏(こうふく)」してもいいというまでの心の穏やかさ、広さをもたらしてくれる精油です。
自分の感情の出どころに気付くことで、相手の感情の出どころまで思いやれる・・・
そんな心の静め方をしてくれるのでしょう。
前回の占星学とアロマで書きたらなかった分です。
レモンの精油で気分を入れ替え、クラリセージの精油で冷静さを取り戻し、スパイクナードの精油で心を静めて愛情を呼び起こす。
そんな使い方をしてほしいと考えました。
脱皮したての柔らかい心の殻を、充分に癒してほしいと思います。
色即是空 空即是色
時間をかけてでも心を澄み渡らせて、澄んで静まった心に新たな想いや願いでいっぱいにしてほしいと思います。


