炭素Cの同素体といえば、黒鉛(グラファイト)、ダイヤモンド、無定形炭素(活性炭など)、フラーレン(C60、C70など)、カーボンナノチューブ、カーボンナノホーン、グラフェンなどがあるわけですが、これらのうち、3次元の共有結合結晶(巨大分子)となるのは黒鉛(グラファイト)とダイヤモンドのみでした。


ところが、第3の炭素の結晶(K4)が存在し、金属的な伝導挙動を示すであろうことが理論計算によってわかったそうです。

ダイヤモンドとグラファイトの中間的な性質で、グラファイト同様、一つの炭素原子に対し三つの炭素原子が対称的に結合しているそうです(sp2 ← すいません。間違えてsp3と書いてました。)。

安価に合成できるようになれば、集積回路など工業用材料につかえそうだとのこと。


実用化されれば、ノーベル賞とかありえなくはないですかね?



第三の炭素結晶証明 東北大研究グループ、工業向け合成着手
2009年02月10日火曜日
 ダイヤモンドとグラファイト(黒鉛)以外にも炭素の結晶が存在することを、東北大多元物質科学研究所の伊藤正寛研究員(計算材料学)の研究グループがスーパーコンピューターによる計算シミュレーションで証明した。計算では、この新結晶が電気伝導性を持つことも分かった。

 同グループは「新結晶で集積回路をつくれる可能性もあり、金属資源の節約や材料コストの削減につながる」として、結晶の合成に乗り出した。
 この成果は、米国物理学会誌「フィジカル・レビュー・レターズ」電子版に掲載された。

http://www.kahoku.co.jp/news/2009/02/20090210t15020.htm

模型の画像(写真)あり



この第3の炭素結晶「K4」の存在は、2008年に東北大名誉教授の砂田利一さん(現明治大教授)が数学的に予想していたそうです。

それに東北大のいくつかの研究室に属する伊藤正寛さん、小谷元子さん、川添良幸さん、阿尻雅文さんらが参加した形。


元論文

"New Metallic Carbon Crystal", Masahiro Itoh, Motoko Kotani, Hisashi Naito, Toshikazu Sunada, Yoshiyuki Kawazoe, Tadafumi Adschiri, Phys. Rev. Lett., 102, 055703 (2009)

DOI: 10.1103/PhysRevLett.102.055703

http://link.aps.org/doi/10.1103/PhysRevLett.102.055703