最初にゴム状硫黄の作り方を書いておきましょう。
黄色い硫黄(S8)の粉末を試験管に入れて加熱すると、硫黄は融解して黄色い液体になった後、黄→赤→黒と変色し、粘性が増していきます。これは、S8の分子内の結合が切れて、結合しあうことにより、Snになるためだと考えられます。
さらに加熱すると、粘性が減少します。これは、Snの分子内で結合が切れていくためでしょう。
やがて沸騰しますが、沸騰直前ぐらいに加熱したものをビーカーの水に入れて急冷すると、ひっぱるとゴムのように伸びるゴム状硫黄(Sn)ができます。
さて、このゴム状硫黄ですが、教科書では「褐色」とされていました。
ところが、純度が高い硫黄で作成すると「黄色」になるそうです。
僕も何度か作ったことがありますが、下のリンク先にある写真ほど「黄色」のものは見たことがありません。
「黄土色」ぐらいならありますけど。
面白いですね。
純度だけじゃなく、S原子の結合の仕方も関係ある気がするんですけど、どうなんでしょうね。
ゴム状硫黄「黄色」です―17歳が実験、教科書変えた
2009年1月5日15時0分 asahi.com
高校化学の教科書に掲載されていた「ゴム状硫黄」の色が間違っていた。山形県の鶴岡高専物質工学科3年の高橋研一さん(17)が気づき、実験で確かめた。
ゴム状硫黄は、硫黄原子が鎖状に並んでできた硫黄の同素体。現在使用中の教科書10種類には「褐色・黒褐色・濃褐色」とあり、大学入試でも「褐色」が正解とされてきた。
市販の5種類で試した。純度98%の硫黄粉末や99%の硫黄華で作ったゴム状硫黄は褐色や黒色で、試験管に黒い物質が残った。だが99.5%の結晶硫黄だと黄色になり試験管に何も残らなかった。
http://www.asahi.com/science/update/0105/TKY200901050126.html