北米で永久凍土の地下1メートルから土壌を採取して調べたところ、閉じこめられている炭素(二酸化炭素(CO2)、メタン(CH4)など)の量は、予想の160%もあったそうです。
この量は、北米だけで大気中の全炭素量の6分の1になるそうです。

国連の気候変動に関する政府間パネル(IPCC)は、今世紀末までに北極地域の気温は最大で6度上昇すると予測していますが、「永久凍土に閉じこめられている有機炭素を考慮していない」とのこと。
凍土が融けてCO2やCH4などが漏れ出したら、とんでもないことになりそうです。


海底にもメタンハイドレート(Methane hydrate)というCH4と水(H2O)の結晶が大量にあることがわかっています。
メタンハイドレートを資源として使おうという研究がされていますが、このCH4も漏れ出す可能性があります。
(CO2よりCH4の方が、温室効果は大きい。)


Nature Geoscienceハイライト
北極域の炭素貯蔵庫の定量化
Quantifying the Arctic carbon pool
Nature Geoscience, 2008年08月25日
北アメリカ北極域の土壌は、これまで考えられていたよりも多量の有機炭素を含んでいる、とNature Geoscience(電子版)に発表される研究が示している。高緯度地方の土壌に蓄えられた炭素は、気候変動に応答してCO2やメタンとして大気中に放出される可能性がある。
http://www.natureasia.com/japan/ngeo/press_releases/details.php?id=117




元論文
"High stocks of soil organic carbon in the North American Arctic region", Chien-Lu Ping, Gary J. Michaelson, Mark T. Jorgenson, John M. Kimble, Howard Epstein, Vladimir E. Romanovsky, Donald A. Walker, Nature Geoscience, Published online: 24 August 2008
doi:10.1038/ngeo284
http://www.nature.com/ngeo/journal/vaop/ncurrent/abs/ngeo284.html