リンパ球(白血球)の一種のT細胞がガン細胞を殺すことは知られていますが、クローンのT細胞でガン治療に成功したのは初めてのケースだそうです。
自分の細胞のクローンですから、拒絶反応の心配がなく、画期的な治療法だといえるでしょう。

記事によると、末期の皮膚がん患者の約25%程度に同治療法が適用できる見込みだそうです。
25%って、多いのか少ないのかわかりません。


T細胞治療に成功したのは、米ワシントン(Washington)州シアトル(Seattle)にあるフレッド・ハッチンソンがん研究センター(Fred Hutchinson Cancer Research Center)・臨床研究センター(Clinical Research Division )に所属するカシアン・イー(Cassian Yee)博士らの研究チーム。

元論文
"Treatment of Metastatic Melanoma with Autologous CD4+ T Cells against NY-ESO-1", Naomi N. Hunder, Herschel Wallen, Jianhong Cao, Deborah W. Hendricks, John Z. Reilly, Rebecca Rodmyre, Achim Jungbluth, Sacha Gnjatic, John A. Thompson, Cassian Yee, New. Engl. J. Med.., 358 (25), 2698-2703 (2008)
http://content.nejm.org/cgi/content/short/358/25/2698


The New England Journal of Medicine 日本版
「NY-ESO-1 に対する自己由来 CD4+ T 細胞を用いた転移性黒色腫の治療」
難治性の転移性黒色腫患者において,黒色腫に関連する NY-ESO-1 抗原に特異性を示す自己由来 CD4+ T 細胞のクローンを in vitro で作製し,このクローン細胞を注入したところ,完全寛解が得られた.
http://www.nankodo.co.jp/yosyo/xforeign/nejm/358/358jun/35825tw.htm?20080619000000




Wikipediaより
T細胞(ティーさいぼう、T cell、T lymphocyte)とは、リンパ球の一種で、骨髄で産生された前駆細胞が胸腺での選択を経て分化成熟したものであって,細胞の表面にT細胞に特徴的なT細胞受容体(T cell receptor;TCR)を発現している。末梢血中のリンパ球の70~80%を占める。名前の「T」は胸腺 (thymus) に由来する。

細胞傷害性T細胞(さいぼうしょうがいせいTさいぼう、cytotoxic T lymphocyte; TcまたはCTL)とは、リンパ球T細胞のうちのひとつで、宿主にとって異物になる細胞(移植細胞、ウイルス感染細胞、癌細胞など)を認識して破壊する。殺し屋ということで、以前はキラーT細胞とも呼ばれたが、最近はCTLと呼ばれることが多い。