希少金属(レアメタル)はハイテク機器には欠かせないものですが、それゆえの価格高騰と入手難が問題になっています。
レアメタルの産出は一部の国に限られており、さらに、その産出国が輸出を控えだしたためです。
(他にも要因はあります。投機筋(お金儲けをたくらんでいる人達)や南アフリカの電力危機など。)
「プラチナ28年ぶりの高値」というニュースもありました。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080131-00000001-jct-bus_all
プラチナ(白金)は、貴金属として装飾品に使われるだけでなく、自動車の排気ガスに含まれる窒素酸化物の分解など各種の触媒にも用いられており、需要が増えているのです。
そんな中、日本は資源小国だと思われているけれど、家電製品に使われている金属を集めればすごい量になるというニュースがありました。
1ヶ月ぐらい前のニュースですが、書く機会が無かったので。
「都市鉱山」日本は有数 廃棄物の貴重な金属
2008年01月12日03時22分
「都市鉱山」と呼ばれる電気製品の廃棄物などの中に存在する希少金属の国内での蓄積量が、世界有数の天然資源国の埋蔵量に匹敵することを、物質・材料研究機構が算出し、11日に発表した。液晶画面の透明電極に使われ世界で獲得競争が激しいインジウムは現有埋蔵量の約61%(1700トン)、銀は約22%(6万トン)、金は約16%(6800トン)に上った。
都市鉱山の蓄積量は、20種類の金属などについて貿易統計や産業連関表を使って、素材や部品、製品に含まれて輸入される量から、製品の輸出量を引いて求めた。製造中や使用中の製品、海外に放出された廃棄物に含まれる分も含んでいる。
インジウムや金、銀、鉛の蓄積量は、最大の天然資源埋蔵国より多かった。このほか、ハンダに使われるスズは現有埋蔵量の約11%、人工骨などに使われるタンタルが同じく約10%。世界の年間消費量と比べると、リチウムは7.4倍、白金は5.7倍、インジウムは3.8倍、金は2.7倍に相当する量だった。
希少金属は、使用量を減らす技術や代替材料の開発する研究が進められている。廃棄物からの再利用も資源確保の有力な方法になりそうだ。
同機構の原田幸明・材料ラボ長は「まだ少ないが、希少金属は製品の廃棄物として価値よりも安価に海外に放出されている。実態把握や有効活用する方策を急ぐ必要がある」と指摘している。
http://www.asahi.com/business/update/0111/TKY200801110242.html
たとえば、「良質な金鉱石1万トンに含まれる金は50グラム程度(※)だが、携帯電話1万台を回収すれば、合計200~300グラムの金が採取できる」そうです。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080114-00000060-san-bus_all
(※間違っている可能性大。Wikipediaによると、鉱石1トンに金0.5~5グラムらしいので、鉱石10~100トンに金50グラムのはず。いずれにせよ、鉱石より携帯電話の方が金の含有率が大きいことには違いないが。)
きちんとリサイクルしたいですが、上の記事で触れられているように、海外に輸出されているケースが多いらしいです。
日本のゴミは宝の山!?群がるアジア各国―中国
1月12日22時0分配信 Record China
2008年1月10日、中国国際放送局のニュースサイト「国際在線」は日本の経済誌「日経ビジネス」の記事を引用し、日本のゴミ輸出がアジアの巨大産業になっていると伝えた。
素材価格の高騰により、山積みされている廃プラスチックは文字通り「宝の山」と化し、廃電子基盤には怪しげな業者が群がる。いまや日本の総輸出の10%を占める再生資源や家電中古品。日本が正当なルートで海外に輸出しているゴミの総額は5000億円にものぼる。日本から輸出されたゴミを、アジア各国は再生利用。これを日本が輸入する。このアジア資源循環ネットワークを「アジア静脈経済圏」と記事は名づけている。
日本から中国大陸に向けて鉄屑275万t(1423億円分)を輸出、廃プラを100万t香港へ輸出している。また、01年4月に施行された「家電リサイクル法」により、使用可能な中古家電製品も廃棄処分されることになり、そのうちの3割が海外に輸出されるという。
これらのゴミは中国など労働賃金の安い国や地域で加工され、再生原料として第三国に輸出、電子部品として日本に再輸入されるという。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080112-00000021-rcdc-cn
何かのテレビ番組で、日本の廃家電製品が中国で野積みになっている様子を映してました。
現地の人が基板を取り出し、中華鍋で加熱してハンダを集めている様子も映ってました。
このハンダは業者に売るのだと思いますが、このハンダを取り出したのと同じ中華鍋で料理もするそうです。
言うまでもなく、ハンダには有害な鉛が含まれており、問題があります。
そのような仕事では、金などの金属は取り出せないので、金が多く含まれている部品だけを取り外して、業者に売っているようでした。
こんなニュースも。
入れ歯には貴金属がいっぱい リサイクルで「2500円」になる
1月27日12時55分配信 J-CASTニュース
環境に役立つリサイクルが叫ばれるなか、使用済みの入れ歯をリサイクルしようとするNPO法人が登場した。入れ歯に含まれる貴金属が換金可能なのがその理由で、入れ歯1つあたり2500円分の価値があるという。この団体は収入を日本ユニセフ協会などに寄付し、総額はすでに1300万円に達している。
このNPOは「日本入れ歯リサイクル協会」(埼玉県)。歯科技工所の役員や歯科医師などが集まって06年12月に設立。通常は、使われなくなった入れ歯はゴミとして捨てられるか、「死蔵」されるかだったが、これをリサイクルしようという試みだ。
実は入れ歯には貴金属が多く含まれており、これを換金して途上国の援助に生かしたい、というのだ。具体的には、部分入れ歯の場合、合金が約5グラム使われ、金、パラジウム、銀などで構成されている。これらを換金した際、おおざっぱに平均して1個あたり2500円の価値があるのだという。入れ歯1個を貴金属精製会社に持ち込んで換金しようとしても、精製・分析費用の方が高く付いてしまうが、まとまった数を一度に精製することでコストを抑え、収益を出している。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080127-00000000-jct-soci
1個2500円って、かなりの金額です。
素材がそれだけの値段するってことは、入れ歯を作るとかなり高いんですね。
■レアメタル(希少金属)
世界的に産出される量が少ない31種の金属鉱物の総称。硬い工具を作るのに必要なタングステンなど、わずかな使用量で製品の機能を大幅に向上させられる鉱物が多く、「産業のビタミン剤」などとも呼ばれる。携帯電話やパソコン、燃料電池など、製品の高度化に伴ってその重要度は高まっており、レアメタルの確保が大きな課題になっている。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080114-00000060-san-bus_all
■日常生活で使われているレアメタル
自動車
ボディー(特殊鋼) ニオブ、チタン、マンガン
排ガス浄化装置 プラチナ、パラジウム、ロジウム
車軸 チタン、モリブデン、マンガン、クロム
小型モーター ネオジム、ディスプロシウム、ジルコニウム
携帯電話
マイク・スピーカー ネオジム、サマリウム、ジルコニウム
アンテナ チタン、ニッケル、ボロン
液晶画面 インジウム
発光ダイオード、半導体 ガリウム
コネクター ベリリウム
●レアメタル(Wikipediaより)
リチウム、ベリリウム、ホウ素(ボロン)、チタン、バナジウム、クロム、マンガン、コバルト、ニッケル、ガリウム、ゲルマニウム、セレン、ルビジウム、ストロンチウム、ジルコニウム、ニオブ、モリブデン、パラジウム、インジウム、アンチモン、テルル、セシウム、バリウム、ハフニウム、タンタル、タングステン、レニウム、白金、タリウム、ビスマス
●レアアース
スカンジウム、イットリウム、ランタノイド系列の15元素(ランタン、セリウム、プラセオジム、ネオジム、プロメチウム、サマリウム、ユウロピウム、ガドリニウム、テルビウム、ジスプロシウム(ディスプロシウム)、ホルミウム、エルビウム、ツリウム、イッテルビウム、ルテチウム)


