ホタルの光はほとんど熱が出ないと言われていましたが・・・



<ホタル>発光効率は定説の半分 東大准教授ら突き止める
12月24日21時32分配信 毎日新聞

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20071224-00000059-mai-soci

 ホタルの発光効率が定説の半分しかないことを、秋山英文・東京大物性研究所准教授(物理学)らが突き止めた。ホタルの発光効率は現在、知られている生物の中で最も高く、この発見でも地位は揺るがない。しかし、エネルギーを予想以上に浪費していることに、専門家は新たな謎が見つかったと驚いている。科学誌ネイチャー・フォトニクス1月号に掲載される。

 研究チームは、全発光量を測定できる装置を開発、ホタルの中で最も明るい光を出す北米産ホタルを調べた。その結果、発光量は最大でも、ホタルの発光物質「ルシフェリン」から理想的な条件下で出ると考えられる光の強度の41%にとどまった。定説では発光効率は、半世紀前の一部の光の測定結果から88%と推定されていた。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20071224-00000059-mai-soci



59%は熱になっていたわけですか。

ちょっと残念。


それでも、人間がつくる発光ダイオード(LED)なんかに比べるととんでもなく効率がいいはずです。

LEDは流した電気のうち、外部に出てくる光子の割合は10%未満(90%以上は熱になる)だったはず。

(LED内部では電子とホールが結合することにより光子が発生します。電子とホールの結合数に対する、外部に出てくる光子の割合を外部量子効率といい、それが10%未満だと思います。)




しかし、この実験、生きているホタルを使ったのかどうかよくわかりません。

新聞記事を見る限り、生きたホタルを使ったように読めるのですが、そうだとすると、実験結果を出すのは非常に難しそうです。

ルシフェリンの消費量と光子数の測定の必要があるはず。

・ルシフェリンの消費量ってどうやって求めたの?

・四方八方に出て行く光子の数をどうやって数えたの?




アブストラクトを見てみましょう(本文を見られればいいのですが・・・)。


"Firefly bioluminescence quantum yield and colour change by pH-sensitive green emission", Yoriko Ando, Kazuki Niwa, Nobuyuki Yamada, Toshiteru Enomoto, Tsutomu Irie, Hidehiro Kubota, Yoshihiro Ohmiya & Hidefumi Akiyama, Nature Photonics, 2, 44 - 47 (2007)
http://www.nature.com/nphoton/journal/v2/n1/abs/nphoton.2007.251.html


アブストラクトを見る限り、生きているホタルだとは書いていない。


quantum yield(量子効率)が88±25%だとされていたのが、新しいtotal-photon-flux spectrometerで測定した結果、quantum yield(量子効率)は41.0±7.4%となった、とのことです。

(あと、pHに影響される成分と影響されない成分があるとかいうことも書いてあります。)


やっぱり、量子効率は標準偏差が大きいですね。


光子の数はいいとしても、ルシフェリンの消費量は生きているホタルでは調べられないですよね?

(調べられるんかな?)

放射性同位体を使ったりすればわかるかもしれないけど、そんなことはしていそうもないし。


もし本文を読まれた方がおられたら、教えてください。


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この記事に関して書いているブログを見たら、

  効率なんかどうでもいいじゃん。

  しょーもない研究をしている人がいるんですね。

  ホタルが居ないのが環境問題。

って感じのものがいくつかあった。

(引用しているだけで、感想などが全く書かれていないものも多数。)


面白い研究だと思うんだけどなぁ。