『いだてん』第43~44回―政治的じゃないオリンピックなんてない | 歴史愛~歴史を学び、実生活を豊かにする~

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「温故知新」とは言いますが、世の中を見渡すと表面的な教訓ばかりでイマイチ実生活に活かすことのできない解説ばかりです。歴史的な出来事を、具体的な行動に置き換えて実生活をより豊かにし、願望を実現する手助けになるように翻訳していきます。


※こちらの記事は、令和元年12月24日に書かれたものです。

皆さんこんばんは。
今回は今年の大河ドラマ『いだてん』第43~44回の感想です。

まずはあらすじ。

田畑政治(阿部サダヲ)主導の下、東京オリンピックの準備は着々と進んでいく。

昭和37年(1962年)になってインドネシアアジア競技大会が開かれた。
オリンピックの前哨戦となる大会であったが、インドネシア大統領スカルノ台湾とイスラエルの選手たちに入国ビザを発行しなかった
友好国だった中国とアラブ諸国への顔向けのためである。

国際陸上競技連盟はそれに怒り、大会に出場した国を除名するとの声明を出す。
田畑はインドネシア国民や日本から連れてきた選手たちの夢を目の前に見ながら、国際陸連からの圧力との板挟みに悩む

そんな中、薄笑いを浮かべた川島正次郎(浅野忠信)が田畑達を訪ねてきた。

この騒動の裏に川島の策動を感じつつも、選手たちやインドネシア国民の気持ちに沿いたいという一心でアジア大会参加へと舵を切る田畑であった。

田畑がアジア大会出場を決めたことによって日本勢は155個ものメダルを獲得し、日本中が歓喜に沸くはずであった。
しかしマスコミは田畑を礼賛するどころか大いに攻撃した
国際陸連からの除名問題の戦犯は田畑だというのである。

大きくなった騒動を治めるために、川島は薄笑いを浮かべながらオリンピック組織委員会会長の津島寿一(井上順)に会長辞任を求めた。
津島は辞任の条件として、田畑の事務総長辞任を要求するのであった。

ということで、




第43回「ヘルプ!」


いやぁ、川島正次郎の悪役っぷりが素晴らしいですね!
こんなに憎い悪役っぷりは気持ちいいですね笑
もちろんそれを見ている僕は「川島憎し!」で煮えくり返っていますがね。


「悪役」関連の記事(『青天を衝け』初期の悪役、利根吉春の登場する記事)を読みたい方は、下記リンクをタップしてください:
『青天を衝け』第2回―身分秩序について

同関連記事(『麒麟がくる』での悪役、摂津晴門の登場する記事):
『麒麟がくる』第29回―押領とは何か

同関連記事(『西郷どん』の終盤の悪役、大久保利通に言及した記事):
『西郷どん』、大久保利通の悪役っぷりがいい!(第42回)


しかし、下記「坂の上のサインボード」さんの解釈ですが、当時の日本政府としてはインドネシア政府を裏切れない状況だったそうです。
そんな中でインドネシアの顔を立てつつも東京オリンピックを成功させるには、アジア大会に参加しつつも、だれか個人に責任を押し付けるしかなかったようですね。

最近でもよく行われますが、いわゆるトカゲのしっぽ切りですね。

(「トカゲのしっぽ切り」はよく批判されますが、国民が感情的にものを言うレベルである以上は有効な手段となります。
問題の本質をついて冷静に理性的に対処しても、国民感情が収まらなければ国民は文句を言い続けますから

いやぁしかし、どこが「スポーツと政治は別物」なんでしょうかね?
今まで何度もオリンピックを見てきましたが、政治的じゃなかったオリンピックなんてないんじゃないでしょうか?
そもそも、「経済効果」云々とか言ってる時点で政治的ですから。
来年の東京でのオリンピックについても僕は批判的です。

そして誰も突っ込まないのですが、今回の題名の「ヘルプ!」はビートルズの映画名が出典でしょうね。
(参考:ザ・ビートルズ: ヘルプ!4人はアイドル[決定版] [DVD]
1965年公開の映画なので、実はタイムリーなのでした。




第44回「ぼくたちの失敗」


田畑のアジア大会参加の決断に対してのマスコミの総攻撃にはあきれましたね。
いつの時代も同じなんですね。

真相もよくわからずに表面的な判断で攻撃対象を作り上げ、つるし上げる。
学校で問題になってる「いじめ」と同じ構造じゃないですか。

しかしですよ。

マスコミのレベルが低いということは、僕たちのレベルが低いということです。
政治家も同じ。

マスコミや政治家のレベルが低いと感じたら、僕たち自身がレベルを上げて、しっかりと彼らを批難していかなくてはなりません。

話をドラマに戻します。
まぁ今回の話も悪役川島氏の活躍によってとてもとても面白かったのですが、ここで五りん(神木隆之介)が失踪する理由が、必然性がよくわかりません

『女城主直虎』の龍雲丸と同じで完全に蛇足だと感じました。

でも全体的には面白いと思います!

今回は以上です!

※画像はイメージです。

○今回登場した人物のフルネーム(参考:「武家や公家の名前について」)※現代劇ですが、ときどき字や諱をもっている人がいるので。
・田畑 政治 (氏不明) (諱不明)
たばた まさじ (氏不明) (諱不明)
・川島 正次郎 (氏不明) (諱不明)
かわしま しょうじろう (氏不明) (諱不明)
・津島 寿一 (氏不明) (諱不明)
つきま じゅいち (氏不明) (諱不明)
☆武家の「通称」の普及を切に願います!

参考
第43回
韓ドラ大好きおばさんの「言いたい放題いわせてヨ!」
坂の上のサインボード
EMOTION IN MOTION(音楽レビューブログ)
第44回
やまもも書斎記
韓ドラ大好きおばさんの「言いたい放題いわせてヨ!」

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