大雷蔵祭:76日目 | シネマ、ジャズ、時々お仕事

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10:30~ 予告編「月姫系図」1958年 大映 監督 渡辺実 脚本 高岩肇
      本編「月姫系図」1958年 大映 監督 渡辺実 脚本 高岩肇(←No.99)
13:00~ 予告編 「忠臣蔵」1958年 大映 監督 渡辺邦男 脚本 渡辺邦男、八尋不二、民門敏雄、松村正温
      本編「遊太郎巷談」 1959年 大映 監督 田坂勝彦 脚本 八尋不二(←No.100)

あらすじと感想は後日、アップいたします。

   祝「大雷蔵祭」上映全100作品鑑賞!

昨年12月から続いてきた「大雷蔵祭」、77日目にして遂に上映全100作品鑑賞を達成いたしましたぁ! まあ、全くの自己満足に過ぎませんが(藁)。妻子に呆れられ、しばしば就業中に姿を消すために上司・同僚からは訝られながらも(ハハハ)、万難を排して全作品を鑑賞出来たのは私的には大きな喜びです。
惜しむらくは、1月からの小スクリーン移行で、鑑賞環境が一挙に悪化したこと、加えて、座席の確保に焦るあまり、せっかく来場しても、何かこう映画に集中できなくなってしまったことが残念です。アンコール上映は、どうやらサラリーマンには厳しい全編モーニング・ショーで開催されるようですが、せめて会場は定員300名の大スクリーンを使って欲しいものです。仮に定員56名の小スクリーンということになれば、再びオープン前から常連さんの行列ができることは必至で、それでは雷蔵の新しいファンを増やすという「大雷蔵祭」のコンセプトは実現できないと思うからです。

さて「月姫系図」は、大映の1958年新春映画。大映が当時、力を入れていたヴィスタ・ビジョン、総天然色(アグファ・カラー)作品ですが、他社共々、すぐにシネスコに移行してしまったため、その後は滅多に名画座でも上映されなくなってしまった一作。そのせいか、ニュー・プリントではなかったものの、プリント状態は上々で、色褪せも少なく、昨日の「女狐風呂」とは段違いで(ハハハ)、落ち着いて楽しめました。ただし、次回の「遊太郎巷談」もそうなのですが、こうした荒唐無稽な時代劇ヒーロー物は、雷蔵よりもむしろ錦之助向きだったように思われます。逆に錦之助は、単純なヒーロー物でこそもっとも輝く、といったら錦之助ファンに怒られるでしょうか(藁)。ただし、カラー・ワイド画面に映る雷蔵の美貌は、時代劇アイドルとしての彼のピークを捉えており、決して錦之助に劣るものではありません。
「遊太郎巷談」は、同じく翌59年の新春映画。ただ、併映が京マチ子、若尾文子らの大作「細雪」だったせいか、こちらは白黒(シネスコ)。まぁ、「月姫系図」同様、時代劇アイドル・雷蔵の「動くブロマイド」的な線を狙った映画で、内容的にとくにどうこうということはないのですが、現代の目で見ると、雷蔵の主演作品としてはひねりがなさ過ぎますねぇ。これもまた、雷蔵よりは錦之助向きの企画のように思われますが、錦之助では「輪王寺の宮」の令息、という高貴な雰囲気を雷蔵ほど自然にかもし出すことは出来なかったでしょうねぇ。決して錦之助が下品という訳ではありませんが、「貴種流離譚」がこれほど似合う役者は、雷蔵を置いて他にいないように思われます。

というわけで、一風呂浴びたら、缶ビールでささやかな乾杯をしたいと思います。次の特集上映では、今回、まるで取り上げられなかった「釈迦」や「日蓮と蒙古大襲来」のような特撮スペクタクル映画もみたいなぁ(ハハハ)。