創造論と進化論 ① 生命の発生する確率とは? | トロントのお散歩

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カナダ・トロント在住、キリスト教会の牧師が、普段のトロントでの生活や、考えていることを書き綴ります。

 

「日本人は皆これを信じてるの?凄いね?」と、NHKの「ダーウィンが来た」を見ていた高校生の次男がつぶやいた。

 

 

彼は小学校1年からアメリカとカナダで生活している。

 

 

日本では生命が自然に発生し、その生物たちが進化して現在の私たちがいると確信している。それは100%間違いないと学校の先生も生徒たちも考えているだろう。

 

 

しかし北米では、40%近い人々が進化論を信じず、創造論を信じているのだ。

 

 

もちろん、これは北米では聖書を信じているクリスチャンが多いからである。

 

 

息子はクリスチャンの学校にいるので、創造論も進化論も学んでいる。

 

 

数学と哲学が好きな、少しばかり中二病的な息子の意見はフレッド・ホイル博士の意見に基づくようだ。

 

 

天文学者の故フレッド・ホイル博士は、最初の生命が偶然に誕生する確率を10の40,000乗分の1と推定した。その極めて低い確率を「廃材置き場の上を竜巻が通過した後で、ボーイング747ジェット機が出来上がっているのと同じような確率」と表現している。

 

 

私が昔読んだ資料で、東京大学の生物学の教授(名前を失念)が生命の発生する確率を、「ラジオを全部バラバラにしてバケツの中に入れて、それにコイルを巻いた時にラジオができる確率」と言っていた。

 

 

まだジェット機よりはるかに確率が高そうだが、「偶然に生命が発生する確率は限りなくゼロだ」と言っているのと同じである。

 

 

『種の起源』を著したチャールズ・ダーウィン自身はクリスチャンであって、教会に通い、神を信じていたが、神が造られた生物が進化していったと信じたのだ。

 

 

しかし彼自身も、自分の論文の矛盾点を知っていて、生物の「目」の機能は説明できないと言っていた。

 

 

目は非常に複雑な機能を持っていて、それが突然変異で急激に進化することがどうしても説明できなかったからだ。

 

 

そもそも「突然変異」自体が「コピー・ミス」と言われているのにそれが積み重なって進化すると言いきることは難しい。

 

 

あなたの論文がコピー・ミスを繰り返して素晴らしい論文になると言うのと同じだからだ。

 

 

私が先日見たNHKスペシャル『ディープオーシャン 幻のシーラカンス王国』を見たときに感じたことは、シーラカンスが今の魚よりも遥かに優れた機能を備えている点だった。しかも、この魚は最低100年は生きることが鱗の年輪から分かっているそうだ。

 

 

 

 

他にも、「カンブリア爆発」という生物種が急激に増加したことは進化論では説明できないと言われているし、進化したという中間種の化石が見つかっていないという矛盾点もある。

 

 

神が初めに多くの生物を創造し、それから罪によって退化し、滅んでいったという流れが「創造論」だ。「進化論」とは全く逆なのである。

 

 

私が一番大きいと感じる問題は、生命が自然偶発的に発生し進化したのなら、私たちが生まれたことも偶然であり、あなたの人生には全く意味がないという結論になりえるという点である。

 

 

どちらが正しいと思うかは、本人が受けた教育と価値観によるだろう。

 

 

しかし、どちらも同じなのが、どちらを選ぼうとも必ず「信仰」が必要だということではなかろうか。

 

 

 

それではまた次のお散歩の時に。

Until our paths cross again!