某月 某日
三頭山からの下山です。
急登でグングン高度を上げる
鞘口峠からの尾根ルートも楽しいですが
ワタクシ的には山頂から三頭大滝へくだる
沢沿いのルートも大好きです
森に包まれている感じというか
自然の息遣いが聞こえるというか
では後半戦 スタートです
ここはブナの路です
はい。登りのルートも
ブナ林が美しゅうございました
写真ではわかりにくいですが、
左側に鹿柵が設置されています
鹿の食害から植物を守るため
なのだそうです
なぜこの稜線の上で区切るのか〜?
と思ったら〜
この稜線の左が都民の森
右がただの森
こんなところまで格差社会とは
恐れ入りました
ちなみに、三頭山の山頂標識があり、
都が建てた石造りと
山梨県が建てた木造があります
気さくなおじさんは
「金の問題よ〜がはははは」
と笑い飛ばしていました。
しばらくは木段を降ります
うね
うね
っとしています
山道を痛めないための施策かと思いますが
実は山の中の階段って
地味に人間に負担がかかりませんか?
この一本の木には
どんな歴史が刻まれているんでしょう?
若い頃にグレて道を外しちゃったけど
校正してまっすぐ成長している…とかでしょうか
おとーさん、おかーさん、ご安心ください
今ではまっすぐで立派な大木に育っていますよ
徐々に森が深くなり核心部へ
その前に避難小屋のおトイレへ
出物腫れ物所嫌わず、なんて言いますからね
足元に先程と同じ黄色い花がぽつぽつと
新緑の大海に溺れる
そっとマスクを外し深呼吸
森が放つ生命の活力が
細胞1個1個まで染み渡ります
…ってこれじゃあ通販の健康食品みたいじゃないか
数年前に来た時には
水が流れていたと思いますが
今回は沢が枯れています
苔のつき具合から見ると
2019年の大雨台風の影響は
さほど受けてないようです。
森の中なのに、海の底にいるような感覚
まるでスキューバダイビングでも
しているかのように、
静かな緑の荒波の底を
スイスイと進んでいきます
ほとんどが落葉広葉樹のブナや栗などですが
一部に落葉針葉樹のカラマツも混じっています
苔むした岩
ここもここでロックガーデン を名乗っても
問題ないと思います
もののけ姫とかが出てきそうなシチュエーション
時々雲が晴れて日が差し込みます
それはそれでまた雰囲気が
大きく変わります
木漏れ日がポロポロと地面を照らすと
まるでミラーボールが
回転し始めたんじゃないかって感じ
照明の効果ってすごいね
木の幹の反り返り具合も素敵ですが
この荒れ果てた樹皮が目を引きます
まるで雷に撃たれたかのよう
「我が人生に一片の悔い無し!」
とか言ってそうです
さてここいらは沢沿いで湿度も高く
直射日光がそれほど当たらないので
苔天国でもあります
ホワホワのコケ
ツンツンしたコケ
ニョキニョキしたコケ
モヤシが野生化するとこんな感じなのかな
かがんで倒木や岩の苔を見て、
立ち上がってブナのステンドグラス見上げる
首の動きが忙しいことこの上ない
こちらはコケの箱庭
いろんな種類の苔が
集まっています
奥の茶色いのは
シュシュです…
嘘です
キノコです
ようやく水の流れを感じるところまできました
地下に潜ってたな
触ると水が冷たい
苔のベッドの上にポロポロと
セクシーな残り香の如く紅の花が。
ベニドウダンでしょうか
木の背丈が高くなってきました
それだけ標高も下げてきていると思います
海で言うと陽の光も届かぬ深海か
右奥の石段を降りてきて
左下に進む道ですが
水が多いときは
「どうやって渡ろうかな」と悩みます
今日は水が少ないので心配ご無用
でもコケは生き生きとしています
しっとりと森を守る原点
キラキラしているのは水滴
霧を結露させているのかな
これぞ奥多摩グリーン
耳を澄ますとミソサザイの井戸端会議
ペチャクチャペチャクチャとうるさい
てか、かな〜りうるさい
小さい体なのにこの声量
声はすれども姿は見えず
見かけるんですけどね
こちらはヒメウツギ
もう少しするとコゴメウツキやマルバウツギが咲き
そのあと6月くらいにはウツギが咲くことでしょう
コゴメウツキは高尾あたりでは
もう咲いているそうです
楽しかったブナ林散歩もここまで
ぼくたち〜
(ぼくたち〜)
あたしたち〜
(あたしたち〜)
楽しかったえんそく〜
(えんそく〜)
卒業式の掛け声が
心の中をこだまします
って、このネタわかる人いますかね?
さてさて、大滝まで降りてきました
みどりに囲まれた空間に
吊り橋だけが顔をのぞかせています
そしてその吊り橋から見えるのが
この三頭大滝
見よこの迫力!
ここでウォータースライダーやったら痛いよね
高川山にも咲いていた
オトコヨウゾメでしょうかね
蕾がぼんぼりみたいでかわいいです
マラカス振って踊ってるみたい
こちらもアオダモかな
ちょっと遠くてよくわからず
葉が染まっています
なんの木でしょうね?
三頭大滝のアップを
手持ちのスローシャッターでパチリ
三脚無しよりも
NDフィルター無しの方がきつい…
Lightroom様々です
もうちょっと、こう…
神秘性が表現できたら…
と思うのですが
露出の関係から
このくらいのシャッタースピード(1/5秒)
が限界ですかね
どんな動物にも食べられることなく
しぶとく生き残っている謎キノコ
食べられないのかな
キノコの中には指で触るだけでも
人体がダメージを受けてしまうほど
猛毒のキノコもあったりするので
種類を判別できない人は
食べる以前にそもそも
キノコに触るのをやめましょう
森林界のリクルートスーツ
枝の先端のライトグリーンが
今年の新入社員です
初々しいですね
帰りはウッドチップを
ワシワシと踏みながら歩きます
ネズミモチかな
ぴょんぴょんひてるシベがかわいいです
そしてヤマシャクヤク
三頭山にはこれを見に来た
と言っても過言ではない
愛くるしいです
そしていつも帰りに仰ぎ見る巨木
樹齢どんくらいなんでしょうね?
毎回言ってますけどもね
ミヤマハコベ
ハンショウヅルからふくよかさを無くした感じ
しおれかけのムラサキケマンかな
こちらもヒメウツギ
シベの自己主張がなかなか
メキシコマンネングサ
なぜ奥多摩にメキシコ?
バス停脇は今年もタンポポ天国でした
おしまい
帰りは数馬の湯に立ち寄り
ゆっくりと温泉に入ります
都内の日帰り温泉は
ことごとく臨時休業なので
ちゃんとした温泉に入るのは
実はかなり久しぶり
せっかく頑張って営業してくださっているので
少しでも売り上げに貢献!
ということでまずはノンアルコールで
『おつかれっした!』
この辺りの名物の刺身こんにゃくと、
あれ?舞茸は天ぷらだけじゃなくて
バター炒めもあるのか。
じゃあバター炒めで。
最後はざるそばでシメッ!!
今日も良い一日でした