PURE-J初使用となる浅草ヒューリックホールで開催された春のビッグマッチ。入場式では選手を代表して谷ももがマイクを持ち、「皆さん、こんにちは~っ!! このような新会場で試合ができること、そしてたくさんの方に見に来て頂いて、選手一同とっても嬉しく思っております! 今日見に来てくださった皆さんに、1番にご報告したいことがございます。私事ではございますが、8月に結婚します!!」と仰天の報告。会場からの大きな拍手と永遠を受けると、「PURE-Jに所属のままプロレスは続けていきますので、プロレスも私の人生も応援して頂けると嬉しいで~す!!」と笑顔を見せた。

 



 チェスカはREINA女子プロレスでのデビュー時の先輩だった真琴とシングル対決。積極的に体をぶつけ合い気迫を見せると、ヨーロピアンクラッチで丸め込むが3カウントには届かず。チェスカの攻撃を受け切った真琴は連環の計でギブアップを奪った。

 



 2・12板橋以来となる久令愛とSAKIとのシングル対決は、その試合では肩が外れてしまった久令愛にとってのリベンジマッチ。激しいビッグブーツの応酬から投げっぱsなしのジャーマンを放つ久令愛だが、ユニバース・ジャーマンを阻止したSAKIはパワーズラム。最後は丸め込みでのフォール勝ちでSAKIがキャリアの差を見せつけた。

 



 キャリア4年以内の選手によって争われるPOP選手権試合は、柳川澄樺に大空ちえが挑む同期対決。丸め込みの応酬から0101(リバースセントー)を放つ柳川は走り込んでのダブルニーを叩き込むがカウントは2。走り込んでくる柳川をエルボーで迎撃した大空は、柳川のバックを取るとロープに押しつけての後方回転から放つジャーマンで3カウント。チャンピオンへの返り咲きを果たした大空は、「ついにPOPのベルト、獲り返すことができました! 皆さんの応援のおかげです。本当にありがとうございました! これから防衛ロードをしっかり築いていきたいと思います!」と叫んだ。

 



 第4試合は『ゴキゲンBBA』米山香織&チェリーに“体験入学”のKAZUKIが加わり、『プロミネンス』世羅りさ&夏実もち&柊くるみと激突。選手たちが入り乱れる終盤、プロミネンスに捕まったKAZUKIは大技を立て続けに食らってしまうと、最後はもちに丸め込まれてフォール負け。

 



 試合後はマイクでの舌戦となり、もちはKAZUKIに対し「“負けたらプロミネンス体験入学させてあげてもいいよ?”って言っといたけどさ、やっぱりいらねぇわ。オマエなんか。そっちにいろ、一生。オマエとはまだやる必要があるから。いつでもプロミネンス、上がってやるからな!」と言い放つ。チェリーは「仕方ないから、まだゴキゲンBBAにいてもいいですよ!?」と言葉をかけられたKAZUKIは、「それはちょっと…考えさせてください」と態度を保留した。

 



 休憩時間明けにヌンチャクの演武を見せたボリショイは、「引退して5年経ちました。5年経ってもリングでヌンチャクを振ったり後輩を育てたり、プロレスと関われてること、本当に感謝しています。こうして大会を開催できるのも皆さんが集まってくれるから、選手を応援してくれるから。その一言に尽きます。これからも熱い女子プロレスを全力で届けていくので、PURE-J女子プロレスをよろしくお願いします」とあいさつ。

 



 セミファイナルは『WANTED☆ウォリアーズ』ライディーン鋼&谷ももの持つデイリースポーツ認定女子タッグ王座に、『RED SOUL』Leon&高瀬みゆきが挑戦。高瀬のラリアットを受けながらも丸め込みでのフォールを狙っていく谷だが、高瀬のカミカゼを放つと、Leonがマッド・スプラッシュ、高瀬がダイビング・ギロチンとたたみかけ、最後は旋回式のブレーンバスターで高瀬が谷を仕留め、新チャンピオンに輝いた。

 



 マイクを持った高瀬は谷に対し、「大阪でトーナメント(4月7日のKSR)…ずっと練習生の頃から練習を見てきた谷ももに…あの不器用な谷ももに敗れました。それだけももが努力してきたんだなと、あの日すごく感じた。そしてすごくいい団体に入れてもらえたんだなと感じました。なぜなら私も! PURE-Jさんに基礎を教えてもらったから…! このWANTEDの絆、強いんだなと感じました。でも私の恩師であるLeonさんが隣りにいる『RED SOUL』が今日勝ちました。いいか谷もも! 結婚したかもしれない。そこの経験は私より上かもしれない。しか~し! この熱っつ~い闘いと、悔しくて“もっとプロレスをしたい”というその熱い思いが、高瀬みゆきからの結婚祝いだ!! 世界一強い鬼嫁になれ!」。続いてLeonは「もも、結婚おめでとう。先輩の私を差し置いて先に行くのはどうかと思うよ? でもプロレスを続けてくれて、PURE-Jに居てくれるってことは心から嬉しく思います。これからもバチバチやっていこうや!」とメッセージ。さらに会場のファンに向かって「タッグ王者に返り咲きました! 前回ベルトを巻いた時に達成することができなかった『プレイエル』(ボリショイ&Leon)の最多防衛記録12回を、今度こそ2人で塗り替えよう! この真っ赤なベルトを、もっともっと真っ赤に染め上げていくぞ~っ!!」と叫ぶ。

 

 



 メインイベントはPURE-J認定無差別級選手権試合。長期政権を築く中森華子の前に、PJOCリーグを制して挑戦権を勝ち取ったAKARIが対角に立った。中森のフィッシャーマン・バスターに、AKARIは強引なダイアモンドボムで投げ捨てて両者ダウン。ピコニー・スマッシュから丸め込みの連続でフォールを狙うAKARIは、続いてラリアットでなぎ倒す。再びピコニーを狙うもこれを阻止した中森はハイキックを一閃。走り込んできたAKARIにカウンターのシャイニング・フラワーを叩き込んだ中森は、鎮魂歌ドライバーで3カウントを奪いタイトル防衛を果たすと、次期挑戦者として夏実もちを指名した。

 



★メインイベント後のマイク
 中森「6度目の防衛、成功しました! AKARIは5年前にチリからやって来て、最初は言葉も通じなくて“すぐチリに帰っちゃう”って正直思ってました。だけどこうして私のベルトに挑戦してくるところまで来て、あそこまで私に食らいついてきた。本当にAKARIをすごいと思っています。まだまだあきらめてないと思うので、私は何度だってAKARIの挑戦を受けて立とうと思っています。そのためには私自身がもっともっと大きな壁でいたいし、もっとこのベルトを輝かせて防衛もどんどん重ねていきたいと思っています。次の防衛戦の相手、もう心に決めてるヤツがいます。今日会場にいるPJOCリーグ・MVPの夏実もち! 上がって来い」
 もち「リーグ戦MVPの夏実もちです。そして次のシングルのベルトに指名された夏実もちです! ボリショイさん、そして中森華子。MVPに選んで頂いて、チャレンジャーに選んで頂いて…アンタら、なかなかいいセンスしてるんじゃないの? ところで所属(選手)、オメエら悔しくないんけ? (リングサイドのPURE-J勢の反応が薄く)悔しくないみたい」
 中森「私はオマエをシングルで倒すまで、もう気が済まないんだよ。日程はオマエに決めさせてやるよ」
 もち「新木場大会っていつだっけ…? プロミネンスってさ、新木場ホームリングなんだよね。今までオマエらのリングに上がってやってるんだからさ、ウチらのホームリングでやってやるよ!」
 中森「6月16日の新木場大会、夏実もちとこのベルトを懸けて闘います。皆さん絶対見に来てください!」

 



『PURE-J MANIAX 2024』
◆2024年4月28日(日)東京・浅草橋ヒューリックホール(14:00)
観衆350人(満員)


▼20分1本勝負
 ●チェスカ(6分4秒/連環の計→ギブアップ)真琴○
▼20分1本勝負
 ●久令愛(7分45秒/チョロイルド)SAKI○
▼鳥越アズーリ&イチタスイチプレゼンツ POP選手権試合・30分1本勝負
 ●柳川澄樺(11分31秒/ロールスルー・ジャーマン・スープレックス・ホールド)大空ちえ○
※柳川が4度目の防衛に失敗、大空が第32代王者となる。
▼(株)イーキューブ&スナック愛夢プレゼンツ ゴキゲンBBAvsプロミネンス スペシャル6人タッグマッチ・20分1本勝負
 ●KAZUKI&米山香織&チェリー(11分8秒/ずんだ餅クラッチ)世羅りさ&柊くるみ&夏実もち○
▼(株)イーキューブ&スナック愛夢プレゼンツ デイリースポーツ認定女子タッグ選手権試合・30分1本勝負
 ライディーン鋼&●谷もも(18分4秒/ローリングストーン→体固め)Leon&高瀬みゆき○
※鋼&谷が初防衛に失敗、Leon&高瀬が第35代王者組となる。
▼ジャングルクラブプレゼンツ PURE-J認定無差別級選手権試合・30分1本勝負
 ○中森華子(17分42秒/鎮魂歌ドライバー→エビ固め)AKARI●
※第13代王者が6度目の防衛に成功。