年内最後の板橋大会。久令愛は16歳になったばかりのJTO・稲葉あずさを迎え撃ち、久令愛のチョップとあずさのローキックで激しい応酬を展開。姉超(アネゴエ/飛びヒザ蹴り)を阻止した久令愛が、撃ち回し蹴りからの旋回式ダイビング・ボディープレスで3カウントを奪う。

 



 AKARIとチェリーのシングル対決は序盤からグラウンドの攻防に。619からノーザンライト・スープレックスを放つAKARIは、カウンターのラリアットを叩き込むもカウントは2。チェリーがさくらんぼ狩りでギブアップを奪った。

 



 キャリア17年の同期タッグとなる中森華子&真琴の『真華不思議』と、大空ちえ&マドレ-ヌの『この窓から大空へ』によるタッグチーム同士の激突。マドレーヌが中森にハイキックを決めると大空がロールスルークラッチで3カウントを迫るなどチャンスを作るも、カットに入った真琴がスピアーで2人まとめてなぎ倒し2人を分断。中森がシャイニング・ウィザードから鎮魂歌ドライバーにつないで大空を仕留めた。

 



 マイクを持った大空はマドレーヌに対し、「来年からリングで絡む機会も少なくなっちゃうと思うんですけど年内最後のビッグマッチ、後楽園でマドさんと自分のシングル…最後にやりたいんですけど空いてますか?」。マドレーヌは「何を勝手にワシが関西に行くからって! ボケ、オラ、コラ、あかんなあ、ちゃうちゃうちゃうでぇ! オファー次第や。来年から関西に移住するんですけど、真琴様みたいなフリーランス選手になりたいと常々思っています。そのためにはステキなタッグパートナーがいてほしいし、実は去年の開幕戦も、おととしの開幕戦もPURE-J出てて、2024年のPURE-J開幕戦も決まってて…。たぶん関東在住最後の後楽園大会になると思いますが、シングルマッチができるなんて非常に光栄な機会なんですけども…後楽園でシングルやるってことは、私とのタッグと離れられないってことだからな!?」と快諾する。

 



 セミファイナルではLeonとライディーン鋼が2フォールカウントマッチで一騎打ち。上から覆いかぶさってカバーに入ろうとする鋼を、下から蹴り上げて阻止するLeon。丸め込みとキックの応酬から、マロマ・デ・レオンに捕らえたLeonが2カウントを奪って勝ち名乗り。

 

 



 メインイベントでは前回の板橋大会でタッグ王者となったプロミネンスの宮城もち&柊くるみに、『WANTED☆ウォリアーズ』KAZUKI&谷ももが挑戦。WANTEDでのタッグ王座奪取を悲願とする谷はいつも以上に激しいファイトを展開し、KAZUKIもあらゆるバリエーションでのヒザ攻撃を繰り出していく。谷はもちに対しウラカンラナ、八ツ橋、外道クラッチとつないでいくも、カウンターのボディシザースで浴びせ倒したもちがメタボリックサンドでとどめを刺し、初防衛を果たして見せた。

 



 試合後、WANTEDのセコンドについていたチェリーはもち&くるみに対し、「悔しいけど、まずは防衛おめでとうございます。私はね、あなたたちに忠告しに今このリングに上がったんです。SNSに“KAZUKIさん、丸くなっちゃったんじゃないですか?”みたいに書いてましたよね? どこからどう見てもギンギラギンに尖りに尖って、ナイフみたいな佇(たたず)まい、してんでしょうが!! KAZUKIさんはホントに恐ろしいの。ジャックナイフみたいによく切れる。そしてキレたら大変! 控室は“キャー!KAZUKIさんがご乱心よ!!”ってみんなが天に祈るぐらい恐ろしい人なの。キャッチコピーは『女子プロレス界のテロリスト』。KAZUKIさん、大丈夫ですよ。WANTEDにはまだ私がいます。恐ろしさを見せてやりましょう! KAZUKIさんがどうしても“私とタッグを組んで、もう1度挑戦したい”ってお願いしてるんで。ここは1つ、なにとぞお願いします」とKAZUKIとのタッグで挑戦表明。何か言いたげなKAZUKIの口をふさいで一方的に話し続けるチェリーだが、もちは「私たち、来る者こばまないタイプだから。何回でも負かしてやるよ、何回でも来いよ!」と受諾し、12・17後楽園でのタイトルマッチが決定した。

 



『PURE-SLAM DUNK vol.8』
◆2023年12月5日(火)東京・板橋グリーンホール(18:30)
観衆未発表


▼15分1本勝負
 ○久令愛(8分27秒/旋回式ダイビング・ボディープレス→片エビ固め)稲葉あずさ●
▼15分1本勝負
 ●AKARI(11分33秒/さくらんぼ狩り→ギブアップ)チェリー○
▼20分1本勝負
 ○中森華子&真琴(12分45秒/鎮魂歌ドライバー→エビ固め)大空ちえ●&マドレーヌ
▼2カウントフォールマッチ・20分1本勝負
 ○Leon(10分6秒/マロマ・デ・レオン)ライディーン鋼●
▼デイリースポーツ認定女子タッグ選手権試合・30分1本勝負
 ○夏実もち&柊くるみ(15分5秒/メタボリックサンド→エビ固め)KAZUKI&谷もも●
※第32代王者組が初防衛に成功。


以下、各選手のコメント

 

 



★KAZUKI&チェリー
 チェリー「やりましたーっ! 12月17日・後楽園ホール大会で、『WANTED☆ウォリアーズ』チェリー&KAZUKI組でプロミネンスのベルトに挑戦することが決定しました~っ!! 私いつも控室で四つん這いになってKAZUKIさんのイスになってるんですけど、ホントにKAZUKIさんは恐ろしい人なんですよ。12月17日はプロミネンスを血の海に沈めてやりましょう! いくぞ、WANTED☆ウォリアーズ!」
 KAZUKI「だから(手の形が)違うって! Tシャツも前後ろ逆だし!」

 



★大空ちえ&マドレーヌ
 大空「『この窓から大空へ』のタッグが続いてて、自分が負けてばっかで悔しい思いをしてるんで、この先何回でも組めるのは、難しくなってきてるんで…」
 マドレーヌ「難しくないよ!」
 大空「ホントですか? 来てくれますか?」
 マドレーヌ「PURE-Jのオファー次第だよ。(高速バスで格安の)4列シートで来るから」
 大空「最後にシングルでやりたいと思ったんで、ぜひ後楽園でシングルできると嬉しいです」
 マドレーヌ「ちえといつも仲良くさせて頂いてたんですけど、この前2人でご飯食べた時に初めて“2人のタッグで何かやりたいことがある”と聞いて。彼女が自分から何か主張することって珍しいと思って。今日2回目の主張が自団体のビッグマッチで“シングルマッチの枠をください”っていうのは、すごい勇気のいることだと思うので。それに応えられるように、そしてずっとパートナーでいられるように。楽しい試合、激しい試合がしたいです!」

 



★稲葉あずさ
 「PURE-Jさんは2回目の参戦で、初参戦の時は『クレアカリ』vs自分と(大空)ちえさん。負けてしまったんですけどパワーファイターの人と闘うのは大好きなので、久令愛さんとシングルで対戦できるのはメチャクチャ嬉しかったです。1発1発が全部重くて強かったですね。16歳1発目の試合で負けてしまったけど、いつかリベンジしたいです。もっと自分が成長して、次のシングルでは勝ちたいと思います! PURE-Jさんはアットホーム…? ファミリーって感じ。選手もお客さんもみんな温かくて、メッチャPURE-Jさん大好きです!(笑)」