29日(木)13時よりアイスリボンが道場にて記者会見を開き、真白優希が年内最終戦となる12・31後楽園ホール大会で引退することを発表。会見には藤本つかさも同席し、真白は時おり涙ぐみながら決断に至るまでの経緯を説明した。

 



 真白「今日は私からお話がありまして皆様にお集まり頂く形となりました。今日の会見は明るく・楽しく・自分らしくいきたいと思いまして、自分1人だと心細いので、つっかさんに隣りに来て頂きました。それでは本題に入りたいと思います。私、真白優希は2022年12月31日をもちまして、プロレスを引退させて頂くことになりました。高校卒業後、このアイスリボンに就職して、そしてプロレスラーとしてデビューをしました。プロレスの試合を見たこともなければ、ルールすらわからない…そんなスタートでした。最初は右も左もわからず怒られてばかりで、毎日泣いてました。でも、だんだんとプロレスの楽しさ、試合をする喜び、負けたくない気持ち…今までにない感情と出会い、とても新鮮で私自身大きく成長したと思います。私のプロレス人生は2年数ヶ月ですが、私にとっては5年ぐらいずーっとやってる感覚です。とても濃い2年です。プロレスに出会って厳しさ・喜び・楽しさ、さまざまなことを学びました。今年で私は21(歳)になります。まだまだいろんなことをやれる年齢でもあります。プロレスという世界でいろんなことを学べたように、私はもっと知らない世界に飛び込んで、いろんな新しいことに挑戦して、まだまだ知らないことを見てみたいと思うようになりました。プロレスを辞めるのは早すぎる…そう思う方もいらっしゃると思います。正直、この決断…すごく悩みました。悩んで悩み抜いた結果が引退です。私はプロレスが大好きです。この世界に出会えたこと、そして私自身が成長したこと、誇りに思います。残り3ヶ月、悔いなく全力でやるつもりです。真白優希というレスラーを皆様の目にも焼きつけてほしいなと思います。そして大変な状況の中、私の引退を受け入れてくれたアイスリボンの皆様に感謝します。ありがとうございました。…つっかさん、どうでしたか? 感想をお願いします!(笑)」

 



 藤本「感想?(笑)…やっぱり寂しいですね。真白優希というレスラー、これからも見たいなという気持ちはあるんですが、もともとデビューの時から“3年、思い切りやらせて頂く”っていうふうに言っていたんです。そんなに長いプロレス人生ではないんだなっていうのは最初から覚悟はしていました。これからやりたいことというのも明確にあるので、そっちの道で頑張ってほしいなって思うんですけど、真白優希というレスラーは本当にデビュー当時はヘナチョコで摩訶不思議で…(笑)。ホントに弱くて“プロレスラーとしてやっていけるのかな?”っていう不安もあったんですが、気づいたらチャンピオンになって、後楽園ホールのメインイベントになって。たくましく強く“本当に女子プロレスラーだな”っていうのを、まじまじと成長を見せてもらいました。1番最初に出てくる気持ちは“寂しい”ですけど、残り3ヶ月…真白優希という名前は私が名付けたんですが、“真っ白なあなたは希望だよ”っていう意味なので。新しい世界でも真白色のキャンバスに染めてほしいなって思います」

 



 ━━今後について。
 真白「世界に旅に出たいです!(笑)。 私もともと海外に興味があって、日本を飛び出して私の可能性じゃないですけど、それを試してみたいなとは思ってます」

 ━━引退までにやりたい相手など。
 真白「やりたい相手…つっかさん(笑)」
 藤本「今、休業中なんですけど…(苦笑)。ベストフレンズ興行をここで(5月2日/中島安里紗&藤本つかさvs真白優希&海樹リコ)やらせてもらったんですけど、その時にはもう“この対戦が最後だな”っていうのは私自身は…真白自身もわかっていたので」
 真白「やりたい方も私は決まっているので、そのうち発表できたらなって思います」

 

 



 ━━アイドルユニット『H!Fly』について。
 真白「それは12月31日までです。ラストLIVEやらせて頂きたいなと思います」

 



 ━━涙も見せたが、どういう気持ちの涙?
 真白「私にとって濃い2年だったので、やっぱいろんな感情とか、プロレスラーになるまでもつらかったので…。いろんな感情があふれ出てきた涙だと思います」

 ━━引退はいつ頃から考えていた?
 真白「もともとやる前から“3年”とは決めてたので…始める前から区切りはつけてました。3年じゃないんですけど…もともと医療系のほうに興味があるので…」

 ━━あと3ヶ月で、これだけはやっておきたいことは?
 真白「私が出会った中で1番尊敬する人がいるんですけど、今は言えないんですけど…その人ときちんと試合がしたいと思ってます。それは絶対やることです。もう未練とかはないです! この3ヶ月、全力で私なりに駆け出して、もう悔いなくやり切る形で辞めたいと思ってるので」

 ━━この発表に驚くファンも多いと思うがメッセージを。
 真白「これまで応援してくださったファンの方々の期待を裏切る結果となってしまったことは申し訳ございません。ワガママではあるんですけど、12月31日まで真白優希というレスラーを目に焼きつけてほしいなと思います」

 ━━プロレスを通じて成長した部分は?
 真白「プロレスをやる前はすっごい内気で人見知りで、目も合わせられなかったんですよ。つっかさんも知ってると思うんですけど、初めて会った時はつっかさんの顔すら(見れず)…足元を見てたのかな? それで“おはようございます”みたいな感じだったんですけど(笑)。練習生になった時にあいさつの部分とか練習態度とか、もうホントに怒られまくって…。今、明るく人ときちんと目を見て話すことであったりとか、私自身を表現することとか、それがすごく成長したなと思います」

 ━━医療関係の学校に行くことも考えている?
 真白「もともと高校生の時から看護師になりたくて、将来の夢は看護師で高校生から進んでたんですけど、“大学に行くか就職するか?”ってなった時に私はプロレスを選んだので…」
 藤本「もともとプロレスサークルに通っている時から、“あの子は医療系に進むからプロレスに誘ってもダメだよ”って言われてたんですね。だけど、こりずに“プロレスやらないの?”って誘ってて。ちょっとあきらめ半分で誘ってた部分はあったんですけど、“プロレスやります”っていうふうに言ってくれて。3年やって、そのあと医療系に行くって話も聞いていたので…」

 



 ━━プロレス界で印象に残っていることなど。
 真白「そうですね…私が1番変わった瞬間が、試合とかじゃないんですけど、もともと私のコーチってMIOさんと(春輝)つくしさんと(鈴季)すずさんだったんですよ。ずーっと毎日のように指導してくださってて、“私1人のためにこんなに時間をかけて育ててくれるんだ”って。そういう人がいるんだってことに1番感動したっていうか、それが私の中で1番印象に残っている部分ですね。私自身、1番“殻(から)がむけた試合”が中島安里紗さんなんですけど、その時が1番私が苦しんでたっていうか…。レスラーとして“どう道を歩めばいいんだろう?”って思ってた時期での対戦だったんですけど、その時に自分の中の殻がむけた試合なのかなと思ってます」