そも石橋文化センター@福岡県久留米市は「市民の憩いの場として、文化芸術の拠点として、多くの人々に親しまれてい」る存在ということですけれど、園内には後に触れる美術館のほか、コンサートホールや集会施設、市の中央図書館などが庭園とともに配置されているとなれば「なるほど!」と思うところでして。
取り敢えずは正面のフランス庭園から美術館裏手の和風の庭をイメージさせる設えのあたりを見てきましたが、ぐるり廻ってみれば広めの池に到達いたしましたよ(といって、やたらに園内が広大ということではないですが…)。
やはり水辺というのは気分爽快になりますですねえ。気温がほどほどであったらなおのことよろしかったでしょうに。
ふと気づけば「こんなところに白鳥が?!」と。たった一羽ながらのんびりとくつろいでおるようすに、カメラを向けてみたらばそっぽを向かれてしまいました…(苦笑)。が、「市民の憩いの場」を標榜するのもむべなるかなと思いましたですよ。
バラばかりでなしにさまざまな季節の花を楽しむこともできますしね。それにしても園内のあちこち、色とりどりに咲いていた、このまるまっちい花はなんなのでしょう?
後追いで石橋文化センターHPの「花情報」で「ワイルドフラワーというのものであるか?」と当たりをつけたのですが、ワイルドフラワーとやらはいろんな花の総称でもあるようで…?ともあれ、結構手入れのされたようすは窺がえるところながら、片隅にはなぜか雑に?コスモスの群生があったりして。
ざっくり長方形をしているように思われる区画に植えられたコスモス…。幾分怪訝な感じで周囲を見回しておりますと、この場所には全く別の施設が設けられていたことが窺えたのでありますよ。かつての用途の痕跡がこんなふうに残されておりました。
説明板には曰く「この地は、郷土出身の石橋正二郎より昭和31年に寄贈された50メートル公認プールの跡地です」とは、文化センターには体育施設もあったのでしたか。しかしまあ、ブリヂストンで成功した石橋正二郎、郷里になんでもかんでも寄付してくれたのですなあ。
そういうことであれば当然に、同氏の生涯やら事績を回顧する展示施設があっても不思議ではないわけで、案の定、園内には石橋正二郎記念館なる建物がありまして。
あちらこちらに企業ミュージアムを訪ねたりしているだけに、もちろんここも覗いて…と思うところですが、入り口のところにトラバー(正式名称はコーンバーというらしい)が渡してありますように、改修工事中とは残念な限り。2026年2月にリニューアルオープンなんだそうです。
と、容赦なく太陽が照り付ける中ながら時には涼やかな気分にもなりつつ、庭園をひとめぐり。なかなか楽しいものでありましたよ。で、お次はようやっと、ここに立ち寄った本来のお目当てたる久留米市美術館のお話に立ち至る次第でございます。







